STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第165問

小児科学第24回
有意味語の表出がないのはどれか。
  1. 1.ターナー症候群
  2. 2.ダウン症候群
  3. 3.13トリソミー ✓
  4. 4.プラダー・ウイリー症候群
  5. 5.ウィリアムズ症候群

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 13トリソミー 13トリソミー(パトー症候群)は最も重症な常染色体異常で、重度の知的障害と多臓器奇形を伴うため、有意味語の表出がほぼ期待できません。一方、他の症候群は言語発達に遅延がありながらも、有意味語の獲得が可能です。 --- 【各選択肢の解説】 1. ターナー症候群 ❌ 誤り。45,Xの性染色体異常で、知的障害は軽度~中等度です。多くの症例で有意味語を獲得できます。 2. ダウン症候群 ❌ 誤り。21トリソミーで知的障害は中等度程度が多く、言語発達は遅延しますが有意味語の表出は可能です。音韻障害や語彙拡張の困難はありますが、意思疎通可能な範囲の言語獲得が期待できます。 3. 13トリソミー ✅ 正しい。最も重症な常染色体異常で、重度~最重度知的障害、多数の脳奇形(前脳葉分裂症など)、痙攣、重篤な合併症を伴い、生命予後も厳しいです。言語中枢の発達が極めて不良で、有意味語の表出はほぼ期待できません。 4. プラダー・ウイリー症候群 ❌ 誤り。知的障害は軽度~中等度で、有意味語の獲得は可能です。むしろ過食傾向や行動問題が特徴であり、言語発達を妨げる主要因ではありません。 5. ウィリアムズ症候群 ❌ 誤り。知的障害は中等度程度ですが、むしろ「音韻知能の相対的優位」が知られており、会話能力は比較的保たれています。有意味語の表出は十分可能です。 --- 【試験対策ポイント】 | 症候群 | 原因 | 知的障害の程度 | 言語発達 | 特徴 | |---|---|---|---|---| | ダウン症候群 | 21トリソミー | 中等度 | 有意味語◎ | 最も予後良好 | | 18トリソミー | 18トリソミー | 最重度 | 有意味語× | 生命予後極めて悪い | | **13トリソミー** | **13トリソミー** | **最重度** | **有意味語×** | **脳奇形・重篤合併症** | | ターナー症候群 | 45,X | 軽度~中等度 | 有意味語◎ | 身長低身長・性腺形成不全 | | プラダー・ウイリー症候群 | 15q11-13欠失 | 軽度~中等度 | 有意味語◎ | 過食・行動問題 | | ウィリアムズ症候群 | 7q11.23欠失 | 中等度 | 有意味語◎ | 音韻知能相対優位 | **重要な否定知識:** - 13トリソミーと18トリソミーは「常染色体異常の中で最も重症」→有意味語獲得困難 - ダウン症候群は「常染色体異常の中で最も予後が良い」→有意味語獲得可能 - ウィリアムズ症候群は「言語能力が相対的に優位」である点が特徴(誤りやすい)
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