STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第168問

言語発達障害学第24回
DN-CASが評価において有用性が高いのはどれか。 a.知的能力障害 b.常同運動障害 c.限局性学習障害 d.注意欠如・多動性障害 e.社会的コミュニケーション障害 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — c,d(限局性学習障害・注意欠如・多動性障害) DN-CAS(Das-Naglieri Cognitive Assessment System)は「認知処理モデル」に基づいた検査で、注意(Attention)・同時処理(Simultaneous)・継次処理(Successive)・計画(Planning)の4つの認知過程を測定します。この構造的特徴から、これらの認知過程に関連する障害の診断・評価に特に有用性が高いとされています。限局性学習障害と注意欠如・多動性障害は、ともに認知処理の特定の側面の困難が中核的特徴であるため、DN-CASによる詳細な評価が診断の補助や支援計画立案に役立ちます。 --- 【各選択肢の解説】 a. 知的能力障害 ❌ 誤り。知的能力障害の評価には、全般的な認知能力をより広く測定するWISC-Ⅳ(4つの指標)やBinet式などの知能検査が標準的です。DN-CASは特定の認知処理に特化しており、知的能力障害全体の評価には利用されません。 b. 常同運動障害 ❌ 誤り。常同運動障害(反復的で目的のない運動)は行動的・神経学的問題であり、認知処理の検査では評価できません。観察や行動評価スケールが用いられます。DN-CASの対象外です。 c. 限局性学習障害 ✅ 正しい。限局性学習障害は「認知処理の特定側面(読み・書き・計算など)の著しい困難」が特徴です。DN-CASは継次処理(読み書きに関連)や同時処理(数学に関連)などの認知過程を詳細に測定できるため、学習不困難の認知的基礎を特定する上で有用です。 d. 注意欠如・多動性障害 ✅ 正しい。注意欠如・多動性障害(ADHD)では「注意の持続」「計画能力」「実行機能」の困難が中核的特徴です。DN-CASの注意と計画の指標は、ADHDの認知的プロフィール(計画指標が低い、注意指標が低いなど)を明確にし、診断補助や支援の焦点化に役立ちます。 e. 社会的コミュニケーション障害 ❌ 誤り。社会的コミュニケーション障害(ASD・語用論的障害など)は、言語の使用・解釈・社会的文脈の理解が主要問題です。DN-CASは認知処理能力を測定する検査であり、言語的・社会的スキルの評価には向きません。言語検査や社会的コミュニケーション評価が必要です。 --- 【試験対策ポイント】 DN-CAS:認知処理モデル(4つの認知過程) - 計画(Planning):目標設定・戦略立案・問題解決 - 注意(Attention):選択的注意・注意の持続 - 同時処理(Simultaneous):複数情報の同時統合 - 継次処理(Successive):情報を順序立てて処理 | 検査対象の障害 | 該当する認知過程 | DN-CASの有用性 | |---|---|---| | 限局性学習障害 | 継次処理↓(読み書き)、同時処理↓(計算) | 高い | | ADHD | 計画↓、注意↓ | 高い | | 知的能力障害 | 全般的認知↓ | 低い(WISC推奨) | | 自閉スペクトラム障害 | 社会的コミュニケーション↓ | 低い(言語検査推奨) | | 常同運動障害 | 行動的問題 | 不適切 | 重要:DN-CASは「認
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