STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第169問

言語発達障害学第24回
前言語期の言語発達評価に用いる検査として適切でないのはどれか。
  1. 1.新版K式発達検査
  2. 2.WPPSI-III ✓
  3. 3.日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙
  4. 4.LCスケール
  5. 5.〈S-S法〉言語発達遅滞検査

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — WPPSI-III WPPSI-IIIは就学前児童(2歳6ヶ月~7歳3ヶ月)を対象とした知能検査ですが、前言語期(おおむね0~1歳6ヶ月)の言語発達評価には適していません。前言語期の児童は、言語理解や表現の課題に応答することが難しいため、標準化された知能検査の実施が困難です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 新版K式発達検査 ✅ 正しい。生後2ヶ月~7歳11ヶ月を対象とした発達検査で、前言語期を含む早期段階から実施可能です。認知・適応・言語・社会の領域を評価し、前言語期の非言語的コミュニケーション(視線追従、音声反応など)も含まれます。 2. WPPSI-III ❌ 誤り。対象年齢が2歳6ヶ月以上であり、前言語期(0~1歳6ヶ月)の児童には使用できません。また、言語理解や処理速度などの下位検査が含まれるため、言語をほとんど持たない幼児の評価には不適切です。 3. 日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙 ✅ 正しい。生後8ヶ月~2歳11ヶ月を対象とした言語発達スクリーニング検査で、保護者の報告に基づき語彙数や文法発達を評価します。前言語期から初期言語期にかけての言語発達を追跡するのに適しています。 4. LCスケール ✅ 正しい。生後0ヶ月~3歳を対象とした言語発達評価尺度で、音声行動、理解語彙、表出語彙などを評価します。前言語期の音声発達や非言語的コミュニケーション行動を含む最も早期の段階から使用可能です。 5. 〈S-S法〉言語発達遅滞検査 ✅ 正しい。生後3ヶ月~6歳を対象とした言語発達検査で、前言語期から言語期にかけての包括的な言語発達を評価します。音声発達、理解・表現語彙、文法などを段階的に評価できます。 --- 【試験対策ポイント】 前言語期(0~1歳6ヶ月)の言語発達評価検査 | 検査名 | 対象年齢 | 特徴 | |---|---|---| | LCスケール | 0ヶ月~3歳 | 音声行動・非言語的コミュニケーション評価 | | 新版K式発達検査 | 2ヶ月~7歳11ヶ月 | 発達全領域(認知・言語・社会)を包括評価 | | 日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙 | 8ヶ月~2歳11ヶ月 | 保護者報告型の語彙・文法評価 | | S-S法言語発達遅滞検査 | 3ヶ月~6歳 | 音声~文法の段階的評価 | | WPPSI-III | 2歳6ヶ月~7歳3ヶ月 | 知能検査(言語理解・動作性指標) | 紛らわしいポイント:WPPSI-IIIは「2歳6ヶ月」から対象であり、前言語期(0~1歳6ヶ月)との間に約1年のギャップあり。この時期は下位検査に応答できないため、前言語期専用の検査(LCスケール・K式検査)を使用する。
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