第24回 言語聴覚士国家試験 第170問
言語発達障害学第24回
4択図版によって文法理解力を評価するのはどれか。
- 1.PVT-R
- 2.SCTAW
- 3.STRAW-R
- 4.LCスケール
- 5.J.COSS日本語理解テスト ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — J.COSS日本語理解テスト
J.COSS日本語理解テストは、文法理解力を図版(4択)による視覚的手がかりを用いて評価する検査です。日本語の文法体系を段階的に評価でき、言語発達障害児の文法理解能力の診断に適しています。
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【各選択肢の解説】
1. PVT-R
❌ 誤り。PVT-R(ピーボディ絵画語彙検査改定版)は、検査者が音声で単語を提示し、被検査者が4枚の図から正答の絵を選択する「語彙理解」検査です。文法理解ではなく、受動的語彙力を測定します。
2. SCTAW
❌ 誤り。SCTAW(構音・音韻検査)は、「音韻体系の習得」と「構音の正確さ」を評価する検査です。文法理解ではなく、音韻・音声層の発達を対象としています。
3. STRAW-R
❌ 誤り。STRAW-R(標準失語症検査改定版)は、失語症患者の言語機能全般を評価する検査で、成人が主な対象です。発達障害児の文法理解を専門的に評価する目的ではなく、また構成原理もJ.COSSとは異なります。
4. LCスケール
❌ 誤り。LCスケール(言語スクリーニングテスト)は、言語発達全般(語彙・文法・音韻など)を「短時間でスクリーニング」する簡易検査です。4択図版による体系的な文法理解評価ではなく、広く浅く発達段階をふるいにかけるツールです。
5. J.COSS日本語理解テスト
✅ 正しい。J.COSS(Japanese Comprehension of Syntax and Semantics)は、4択図版を用いて日本語の「文法構造と意味理解」を層状に評価する検査です。助詞・格関係・時制・受身など、文法要素を段階的にアセスメントでき、言語発達障害児の文法理解能力を診断するゴールドスタンダードとされています。
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【試験対策ポイント】
検査名と評価領域の対応:
| 検査名 | 評価方法 | 対象領域 | 図版形式 |
|---|---|---|---|
| J.COSS | 4択図版 | 文法理解 | ✓あり(専用) |
| PVT-R | 4択図版 | 語彙理解 | ✓あり(語彙用) |
| SCTAW | 模倣・指差など | 音韻・構音 | △補助的 |
| STRAW-R | 口頭表現・復唱など | 失語症全般 | △補助的 |
| LCスケール | 複数形式 | 発達スクリーニング全般 | △簡易的 |
頻出の紛らわしい組み合わせ:
- PVT-R vs J.COSS:両者とも「4択図版」だが、PVTは「単語」、J.COSSは「文法」
- 発達障害児評価の「専門性」:J.COSSは文法理解に特化した構造化された検査
- 成人失語症検査(STRAW-R)と発達言語検査は別系統
キーワード:
- J.COSS=「文法理解」「4択図版」「日本語特化」
- PVT-R=「語彙理解」「受動語彙」「4択図版」
- 図版評価は言語理解検査の標準的手法だが、内容(語彙 vs 文法 vs 全般)で検査が異なる