第24回 言語聴覚士国家試験 第174問
音声障害第24回
小児の声帯結節について正しいのはどれか。
- 1.男児と比較して女児に多い。
- 2.手術治療が第一選択である。
- 3.自然治癒する時期は10~12歳である。 ✓
- 4.先天性である。
- 5.片側性が多い。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 自然治癒する時期は10~12歳である。
声帯結節は小児期の機能的音声障害の代表的疾患で、反復的な音声乱用(大きな声、叫び声など)が原因です。思春期に向けての内分泌変化とともに自然治癒する傾向を示し、一般的に10~12歳前後で改善することが知られています。このため、同年代では保存的治療(音声衛生指導)が第一選択となります。
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【各選択肢の解説】
1. 男児と比較して女児に多い。
❌ 誤り。声帯結節は男児に多く認められます。特に3~8歳の男児(特に活動的な男児)に高頻度で見られる疾患です。女児では相対的に少ないとされています。
2. 手術治療が第一選択である。
❌ 誤り。声帯結節の治療は保存的治療(音声衛生指導・音声衛生管理)が第一選択です。音声乱用の中止や音声療法によって多くの症例は改善します。手術は保存的治療に抵抗性で、かつ思春期以降に残存する場合に限定されます。
3. 自然治癒する時期は10~12歳である。
✅ 正しい。声帯結節は思春期の内分泌変化(特にホルモンレベルの変化)に伴い、10~12歳前後で自然治癒することが多いです。この時期を目安に保存的治療の効果も高く、予後は良好です。
4. 先天性である。
❌ 誤り。声帯結節は先天性ではなく、後天性の獲得疾患です。反復的な音声乱用によって声帯の機械的摩擦が生じ、結節が形成されます。したがって乳幼児期には認められず、通常3歳以降に出現します。
5. 片側性が多い。
❌ 誤り。声帯結節は両側対称性に出現するのが特徴です。両側性がほぼ100%に近く、非対称性や片側性結節の場合は他疾患(ポリープ、肉芽腫など)の可能性を検討する必要があります。
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【試験対策ポイント】
声帯結節と類似疾患の鑑別
| 項目 | 声帯結節 | 声帯ポリープ | 声帯肉芽腫 |
|---|---|---|---|
| 性別 | 男児優位 | 成人女性 | 成人男性 |
| 左右性 | 両側対称 | 片側性 | 片側性 |
| 原因 | 音声乱用 | 急性炎症・喫煙 | 声帯酷使・胃酸逆流 |
| 治療 | 音声衛生指導 | 手術(多くの場合) | 薬物療法・音声療法 |
| 自然治癒 | あり(10~12歳) | なし | 可能性あり |
頻出の否定知識
• 声帯結節は「先天性ではない」
• 「女児に多い」わけではなく男児に多い
• 「片側性が多い」わけではなく両側対称性
• 「手術が第一選択」ではなく保存的治療が第一選択