第24回 言語聴覚士国家試験 第18問
形成外科学第24回
下顎枝の形成不全を特徴とするのはどれか。
- 1.ダウン症候群
- 2.ターナー症候群
- 3.第1第2䚡弓症候群 ✓
- 4.22q11.2欠乏症候群
- 5.スタージ・ウェーバー症候群
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 第1第2鰓弓症候群
下顎枝の形成不全は、胎生期の第1・第2鰓弓(えらのう)由来の組織の発育不全を特徴とします。第1第2鰓弓症候群(Treacher Collins症候群など)では、下顎骨全体の低形成、特に下顎枝(ラムス)の形成不全が顕著に認められるため、これが最も典型的です。
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【各選択肢の解説】
1. ダウン症候群
❌ 誤り。ダウン症候群は21トリソミーで、口腔内では巨舌、舌の溝、低い口蓋が特徴です。下顎枝の形成不全は主な特徴ではなく、むしろ全体的な顔面の低形成(低身長に伴う)が特徴です。
2. ターナー症候群
❌ 誤り。ターナー症候群(45,X)は女性の性染色体異常で、特徴は低身長、卵巣形成不全、心血管異常、腎奇形などです。口腔・顔面の形成異常は下顎枝形成不全ではなく、むしろ小顎症が報告される程度で、これが主症状ではありません。
3. 第1第2鰓弓症候群
✅ 正しい。第1第2鰓弓由来の中顔面構造(下顎骨、耳、頬骨など)の形成不全が特徴です。Treacher Collins症候群、Goldenhar症候群などが含まれ、下顎枝の著しい形成不全、耳介異常、頬骨低形成が典型的な所見です。
4. 22q11.2欠乏症候群
❌ 誤り。22q11.2欠乏症候群(DiGeorge症候群など)は、免疫不全(胸腺形成不全)、心奇形(円錐動脈幹異常)、口蓋裂を特徴とします。下顎枝の形成不全は主要な特徴ではなく、むしろ口蓋裂や顔面の中程度の形成異常が特徴です。
5. スタージ・ウェーバー症候群
❌ 誤り。スタージ・ウェーバー症候群は顔面血管腫(ポートワイン斑)と同側の脳病変(脳梗塞のリスク)、緑内障を特徴とします。骨の形成異常ではなく、血管奇形が主体であり、下顎枝の形成不全とは無関係です。
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【試験対策ポイント】
| 症候群 | 主な特徴 | 下顎枝形成不全 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 第1第2鰓弓症候群 | 下顎・耳・頬骨低形成 | あり(顕著) | Treacher Collins、Goldenharなど |
| ダウン症候群 | 巨舌・低い口蓋 | なし | 21トリソミー |
| ターナー症候群 | 低身長・心奇形 | なし | 45,X |
| 22q11.2欠乏症 | 口蓋裂・心奇形 | なし | DiGeorge症候群 |
| スタージ・ウェーバー症 | 顔面血管腫 | なし | 血管奇形が主体 |
重要な区別法:「鰓弓由来の骨格系形成不全」が問われたら第1第2鰓弓症候群を第一に考える。特に下顎枝という骨格構造の異常は鰓弓異常の典型