STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第194問

聴覚系第24回
難聴とめまいを反復するのはどれか。 a.前庭神経炎 b.突発性難聴 c.ハント症候群 d.メニエール病 e.前庭水管拡大症 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d,e(メニエール病、前庭水管拡大症) メニエール病と前庭水管拡大症は、いずれも反復する難聴とめまいを特徴とします。メニエール病は内リンパ水腫による典型的な反復性疾患であり、前庭水管拡大症もNHS通過後に進行性感音難聴とめまい発作を繰り返す内リンパ水腫関連疾患です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 前庭神経炎 ❌ 誤り。前庭神経炎は突然発症の強い回転性めまいを呈しますが、難聴を伴いません。純粋に前庭神経の炎症で、聴覚系は障害されないため「難聴とめまいの反復」とはならないのが特徴です。 b. 突発性難聴 ❌ 誤り。突発性難聴は急性の難聴を呈しますが、めまいは通常伴わない、またはあっても軽微です。反復的な発作特性がなく、一度発症すると聴力が固定される傾向があります。 c. ハント症候群 ❌ 誤り。ハント症候群(帯状疱疹由来)は顔面神経麻痺と難聴、めまい、耳痛の四徴を呈しますが、難聴とめまいは「反復」しません。単発性であり、急性期に複数症状が同時出現する点が特徴です。 d. メニエール病 ✅ 正しい。メニエール病は内リンパ水腫の典型疾患であり、反復性の回転性めまい発作と変動する感音難聴(特に低音域)、耳鳴り、耳閉塞感の四主症状を示します。発作は数時間〜数日続き、間欠期を挟んで反復するのが定義です。 e. 前庭水管拡大症(LVAS) ✅ 正しい。前庭水管拡大症はNHS(新生児聴覚スクリーニング)で発見される内リンパ水腫関連疾患であり、NHS通過後(多くは学童期〜思春期)に進行性感音難聴とめまい発作が反復します。内リンパ水腫メカニズムによる反復性が特徴です。 --- 【試験対策ポイント】 **難聴とめまいの組み合わせ出題での鑑別表** | 疾患 | 難聴 | めまい | 反復性 | 特徴 | |---|---|---|---|---| | 前庭神経炎 | なし | あり(強) | なし | 純粋に前庭神経のみ障害 | | 突発性難聴 | あり(単発) | なし(軽微) | なし | 聴覚のみ&一度きり | | ハント症候群 | あり | あり | なし | 顔面神経麻痺が加わる・単発 | | メニエール病 | あり(変動) | あり(反復) | ✅あり | 内リンパ水腫の典型 | | 前庭水管拡大症 | あり(進行性) | あり(反復) | ✅あり | NHS後に発症・内リンパ水腫関連 | **重要な否定知識** - 前庭神経炎:「難聴を伴わない」が区別のポイント - 突発性難聴:「反復しない」&「めまいは随伴症状ではない」 - ハント症候群:「顔面神経麻痺が必ず伴う」&「単発性」 **メニエール病 vs 前庭水管拡大症の鑑別** - 発症年齢:メニエール病は30〜50歳、LVAS は学童〜思春期 - 聴力変動:メニエール
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