STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第20問

耳鼻咽喉科学第24回
睡眠時無呼吸症候群の治療として誤っているのはどれか。
  1. 1.体重の減量
  2. 2.下顎プロテーゼの装着
  3. 3.経鼻的持続陽圧呼吸療法(n-CPAP)
  4. 4.喉頭形成術I型 ✓
  5. 5.軟口蓋咽頭形成術(UPPP)

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 喉頭形成術I型 喉頭形成術I型は声帯麻痺による気道狭窄や音声障害を治療する手術であり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療法ではありません。OSAS治療は気道を開通させることが目的ですが、喉頭形成術I型は声帯を内方移動させて気道を狭くする術式であるため、むしろ無呼吸を悪化させる危険があります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 体重の減量 ✅ 正しい。軽度〜中等度のOSASでは肥満が主要因となることが多く、体重減量により症状が改善することが報告されています。生活習慣改善の第一選択肢です。 2. 下顎プロテーゼの装着 ✅ 正しい。下顎を前方に移動させることで気道を拡大させ、気道閉塞を軽減します。特に下顎後退がある症例で有効な非侵襲的治療法です。 3. 経鼻的持続陽圧呼吸療法(n-CPAP) ✅ 正しい。OSAS治療の標準的で最も有効な治療法です。持続的に陽圧をかけることで咽頭気道の虚脱を防止し、無呼吸を消失させます。 4. 喉頭形成術I型 ❌ 誤り。喉頭形成術I型は声帯麻痺による気道狭窄を治療する術式であり、気道拡大ではなく気道狭小化をもたらすため、OSASの治療には不適切です。 5. 軟口蓋咽頭形成術(UPPP) ✅ 正しい。軟口蓋と咽頭側壁の組織を切除・再構成して咽頭気道を拡大させます。中等度以上のOSAS で気道の閉塞部位が咽頭部である場合に有効な外科治療法です。 --- 【試験対策ポイント】 喉頭形成術の目的と気道への影響: | 手術術式 | 対象疾患 | 気道変化 | OSAS適応 | |---|---|---|---| | 喉頭形成術I型 | 声帯麻痺(気道狭窄) | **狭小化** | ❌ | | UPPP | OSAS(咽頭閉塞) | **拡大** | ✅ | | 下顎前進術 | OSAS(下顎後退) | **拡大** | ✅ | OSAS治療の全体像: 生活習慣改善 → 体重減量・飲酒制限・寝姿勢改善  ↓ 非侵襲的治療 → n-CPAP・下顎プロテーゼ  ↓ 外科的治療 → UPPP・下顎前進術 キーポイント:「OSASの治療は気道を広げることが原則」「喉頭形成術I型は気道を狭くするため逆効果」
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