第24回 言語聴覚士国家試験 第51問
言語聴覚障害総論第24回
言語的コミュニケーションについて誤っているのはどれか。
- 1.文字は記号の一種である。
- 2.伝達すべき意味内容のことをメッセージという。
- 3.受信した記号から意味を抽出することを符号化という。 ✓
- 4.文脈はコミュニケーションを構成する要素の一つである。
- 5.コード体系は言語間で異なる。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 受信した記号から意味を抽出することを符号化という。
符号化と復号化の定義が逆転しています。符号化とは「意味内容を記号に変換する過程」(送信側)であり、受信側が記号から意味を抽出する過程は「復号化」と呼びます。この両者の混同は言語聴覚障害総論で頻出の誤りポイントです。
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【各選択肢の解説】
1. 文字は記号の一種である。
✅ 正しい。文字は音声言語を可視化した記号であり、言語記号の一つの形態です。絵文字・数字・ハンドサイン等と並ぶ記号体系の範疇に含まれます。
2. 伝達すべき意味内容のことをメッセージという。
✅ 正しい。メッセージはコミュニケーション理論において「送信者が受信者に伝えようとする意味内容」を指す標準用語です。内容・情報・意思等の総称として機能します。
3. 受信した記号から意味を抽出することを符号化という。
❌ 誤り。これは「復号化(decoding)」の定義です。符号化(encoding)は逆のプロセスで、「意味内容を記号・信号に変換すること」(送信側)を指します。受信側の処理が符号化と誤った定義は明らかな誤謬です。
4. 文脈はコミュニケーションを構成する要素の一つである。
✅ 正しい。文脈(context)は言語コミュニケーションの重要な構成要素で、物理的文脈(場所・時間)と心理・社会的文脈(相互関係・背景知識)が意味解釈に影響します。
5. コード体系は言語間で異なる。
✅ 正しい。日本語・英語・中国語等、言語が異なるとその音韻体系・文法体系・文字体系が大きく異なります。これがバイリンガル発達やコード・スイッチングを複雑化させます。
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【試験対策ポイント】
符号化と復号化の流れ:
送信者側 → 受信者側
意味内容 ─符号化→ 記号・信号 ─通信チャネル→ 記号・信号 ─復号化→ 意味内容の抽出
キーワード整理:
| 用語 | 定義 | 実行者 |
|---|---|---|
| 符号化(encoding) | 意味を記号に変換 | 送信者 |
| 復号化(decoding) | 記号から意味を抽出 | 受信者 |
| メッセージ | 伝達される意味内容 | 両者共通 |
| コード体系 | 記号と意味の対応規則 | 言語により異なる |
頻出誤りパターン:
- 「復号化」と「符号化」の定義反転(本問)
- コミュニケーションモデルにおける双方向性の誤認識
- 文脈の軽視(文脈なしでは正確な意味解釈は困難)