第24回 言語聴覚士国家試験 第6問
内科学第24回
急性心筋梗塞の検査と所見との組み合わせで誤っているのはどれか。
- 1.血液検査 ― トロポニンT低下 ✓
- 2.血液検査 ― CKーMB上昇
- 3.心電図検査 ― 冠性T波
- 4.心電図検査 ― 異常Q波
- 5.心臓超音波検査 ― 壁運動異常
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 血液検査 — トロポニンT低下
急性心筋梗塞ではトロポニンTは「低下」ではなく「上昇」する。トロポニンTは心筋障害マーカーであり、心筋細胞が壊死するとトロポニンが血液中に漏出して濃度が高くなる。これが診断に非常に有用である。「低下」と述べた選択肢1は誤り。
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【各選択肢の解説】
1. 血液検査 — トロポニンT低下
❌ 誤り。急性心筋梗塞ではトロポニンTは「上昇」する。心筋壊死が起こると心筋細胞膜が破壊され、細胞内のトロポニンTが血液中に漏出する。発症6〜12時間後に上昇を始め、3〜7日間高値が続く。「低下」は完全な誤表現。
2. 血液検査 — CKーMB上昇
✅ 正しい。CK-MBは心筋梗塞の古典的マーカーで、発症2〜3時間後から上昇し始め、12〜48時間でピークに達する。トロポニンほど特異性は高くないが、発症直後の診断に有用。
3. 心電図検査 — 冠性T波
✅ 正しい。冠性T波(または急性冠性T波)は梗塞部位の虚血・壊死に伴う特異的な変化で、発症直後に出現する。鋭く逆転した陰性T波が特徴。
4. 心電図検査 — 異常Q波
✅ 正しい。異常Q波は心筋壊死の瘢痕化により出現し、発症から数日後に形成される。梗塞の慢性期マーカーで、心電図上最も重要な所見の一つ。
5. 心臓超音波検査 — 壁運動異常
✅ 正しい。梗塞部位の心筋が壊死・瘢痕化することで、その領域の壁運動が低下または消失する。超音波検査で梗塞部位を直接的に評価できる。
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【試験対策ポイント】
| 検査項目 | マーカー | 上昇時間 | ピーク | 持続期間 |
|---|---|---|---|---|
| 血液検査 | トロポニンT | 発症6〜12時間 | 1〜2日 | 3〜7日 |
| 血液検査 | CK-MB | 発症2〜3時間 | 12〜48時間 | 3〜4日 |
| 血液検査 | CK総活性 | 発症4〜6時間 | 24〜48時間 | 3〜5日 |
| 心電図 | 冠性T波 | 発症直後 | — | 数日〜数週 |
| 心電図 | 異常Q波 | 数日後 | — | 永続的 |
| 超音波 | 壁運動異常 | 発症直後 | — | 永続的 |
**重要な誤解防止:「トロポニンT低下」は医学的に成立しない。梗塞診断では「上昇」が唯一正確な表現。**