第24回 言語聴覚士国家試験 第68問
言語発達障害学第24回
線を描くことの評価を含まないのはどれか。
- 1.絵画語彙発達検査 ✓
- 2.新版K式発達検査2001
- 3.〈S-S法〉言語発達遅滞検査
- 4.フロスティッグ視知覚発達検査
- 5.遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 絵画語彙発達検査
絵画語彙発達検査(PVT)は「語彙」測定に特化した検査であり、線を描く能力を評価する項目を含みません。対象者が呈示された絵に指し示すことで語彙理解を測定するため、運動機能や視知覚の発達評価は含まれません。
---
【各選択肢の解説】
1. 絵画語彙発達検査
✅ 正しい(線を描くことの評価を含まない)。この検査は語彙理解能力のみを測定するもので、受検者が提示された絵を指し示すという応答方法のため、描画能力を測定する項目がありません。
2. 新版K式発達検査2001
❌ 誤り。新版K式では「描画」領域(線引き・丸描き・模写など)が含まれており、運動発達と認知発達を総合的に評価します。特に低年齢児の視覚運動協調能力を測定する重要な項目です。
3. 〈S-S法〉言語発達遅滞検査
❌ 誤り。S-S法は言語機能と同時に、描画模写(丸・線・十字・三角形など)を用いた視知覚発達を含めて評価する検査です。言語理解と非言語認知能力の両面からアプローチします。
4. フロスティッグ視知覚発達検査
❌ 誤り。フロスティッグ検査は視知覚発達の直接的測定を目的とする検査であり、線引き・図形追跡・形態知覚・空間関係認知など、線を描く課題が主要な構成要素です。
5. 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
❌ 誤り。遠城寺式は運動・認知・社会領域を広く評価し、模写課題(線引き・丸・十字など)を含めた描画検査が組み込まれています。幅広い発達領域を網羅する検査です。
---
【試験対策ポイント】
| 検査名 | 主な評価対象 | 線を描く課題 | 対象年齢 |
|---|---|---|---|
| 絵画語彙発達検査 | 語彙理解のみ | なし | 1歳半~6歳 |
| 新版K式発達検査2001 | 発達領域統合 | あり(描画項目) | 0~7歳 |
| S-S法 | 言語と視知覚 | あり(模写) | 3~5歳 |
| フロスティッグ検査 | 視知覚発達特化 | あり(主要課題) | 3~8歳 |
| 遠城寺式 | 発達領域統合 | あり(模写項目) | 新生児~3歳 |
キーワード:「線を描く」=視覚運動協調能力の評価。語彙のみの検査では描画課題は不要。検査の「目的」と「構成項目」を正確に押さえることが重要。