STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第89問

聴力検査第24回
低音障害型難聴を検出できないのはどれか。
  1. 1.ASSR
  2. 2.DPOAE ✓
  3. 3.VRA
  4. 4.遊戯聴力検査
  5. 5.ピープショウ検査

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — DPOAE DPOAEは外有毛細胞の機能を検査する他覚的聴覚検査であり、高周波成分(3~6kHz)の検出に特化しており、低周波成分の評価には適していません。低音障害型難聴は250~1000Hz帯域の聴力低下が特徴であるため、DPOAEでは検出できません。 --- 【各選択肢の解説】 1. ASSR ✅ 正しい。ASSRは周波数固有性に優れた他覚的聴覚検査で、低周波(250Hz)から高周波(8000Hz)まで広い範囲をカバーし、低音障害型難聴の周波数特性を捉えられます。 2. DPOAE ❌ 誤り。DPOAEは外有毛細胞の機械的活動を反映し、測定周波数が3~6kHz領域に限定されています。低音域(250~1000Hz)の検査には適さず、低音障害型難聴の検出は困難です。 3. VRA ✅ 正しい。VRA(visual reinforced audiometry)は6ヶ月~3歳児向けの行動聴力検査で、条件付け反射を利用して全周波数帯域の聴力を検査でき、低音障害も検出可能です。 4. 遊戯聴力検査 ✅ 正しい。遊戯聴力検査は3~6歳児向けの行動聴力検査で、遊びを通じて全周波数帯域の気導・骨導聴力を測定でき、低音障害の検出に適しています。 5. ピープショウ検査 ✅ 正しい。ピープショウ検査は3~6歳児向けの行動聴力検査で、音刺激に対する反応を観察して全周波数帯域の聴力を評価でき、低音域の測定も可能です。 --- 【試験対策ポイント】 聴力検査の周波数特性と対象年齢 | 検査法 | 検査方式 | 周波数帯域 | 対象 | 低音検出 | |---|---|---|---|---| | **ASSR** | 他覚的 | 250~8000Hz(広範) | 全年齢 | ✅ 可能 | | **DPOAE** | 他覚的 | 3~6kHz(高周波限定) | 新生児~ | ❌ 不可 | | **ABR** | 他覚的 | 高周波優位 | 全年齢 | △ 困難 | | **VRA** | 行動聴力 | 全周波数帯 | 6ヶ月~3歳 | ✅ 可能 | | **遊戯聴力** | 行動聴力 | 全周波数帯 | 3~6歳 | ✅ 可能 | | **ピープショウ** | 行動聴力 | 全周波数帯 | 3~6歳 | ✅ 可能 | 低音障害型難聴の特徴 - 250~1000Hz帯域での気導聴力低下 - 骨導は正常またはほぼ正常 - 内耳疾患(急性低音障害性感音難聴、メニエール病初期など)の可能性 DPOAEの限界 - 外有毛細胞機能検査のため低周波成分に対応していない - OAEは一般的に高周波成分でより感度が高い - 新生児スクリーニングに活用されるが、低周波難聴の検出には不適切
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