STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第24回 言語聴覚士国家試験 第94問

聴力検査第24回
軽度の感音難聴で「まわす」を「まわる」、「あせ」を「あめ」などと異聴する。推測される聴力型はどれか。
  1. 1.C5dip型
  2. 2.谷型
  3. 3.水平型
  4. 4.高音急墜型 ✓
  5. 5.低音障害型

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 高音急墜型 軽度感音難聴で「さ行」が「あ行」に聞こえる(「まわす」→「まわる」、「あせ」→「あめ」)のは、高周波数音の聴力低下が著しいことを示します。さ行(4000Hz以上)が聞こえにくく、低周波数のあ行に誤聴されます。これは高音周波数の選択的な聴力低下を特徴とする高音急墜型の典型的な特徴です。 --- 【各選択肢の解説】 1. C5dip型 ❌ 誤り。C5dip型(4000Hzでのディップ)は特定周波数での凹みが特徴で、3000Hz~6000Hz帯域に限定した低下を示します。本問の「さ行の誤聴」は4000Hzを超える広い高周波数帯域の低下を反映しており、単なるディップではなく急墜的な低下パターンです。 2. 谷型 ❌ 誤り。谷型は中周波数(1000~2000Hz)で最も聴力が低下し、低周波と高周波は比較的保たれるパターンです。本問では低周波数(あ行音)は聞こえているため、中周波数の選択的低下とは矛盾します。 3. 水平型 ❌ 誤り。水平型は全周波数帯域でほぼ同程度の聴力低下を示す均一なパターンです。本問では低周波音(あ行)は聞こえて高周波音(さ行)が聞こえない選別的な低下があり、周波数による差異が明らかなため当てはまりません。 4. 高音急墜型 ✅ 正しい。高音急墜型は低~中周波数(125~1000Hz)の聴力がほぼ正常で、2000Hz以上で急速に聴力が低下するパターンです。言語音では、さ行(4000Hz~6000Hz付近)が著しく聞こえにくくなり、低周波の母音(あ行:1000Hz以下)は保たれるため「あせ」→「あめ」などの誤聴が生じます。加齢性難聴や騒音曝露による難聴に典型的です。 5. 低音障害型 ❌ 誤り。低音障害型は125~500Hzの低周波数で聴力低下が強く、高周波数は比較的保たれるパターンです。これは「あ行」のような低周波音を聞こえにくくするため、本問の症状パターンとは逆向きであり矛盾します。 --- 【試験対策ポイント】 聴力型の判別は「どの周波数が悪いか」と「言語音への影響」をセットで覚える | 聴力型 | 低周波(125-500Hz) | 中周波(1000Hz) | 高周波(2000-8000Hz) | 特徴的な誤聴 | |---|---|---|---|---| | 高音急墜型 | 正常~軽度 | 軽度低下 | 著しく低下 | さ行→あ行(「あせ」→「あめ」) | | 低音障害型 | 著しく低下 | 改善傾向 | 正常~軽度 | あ行が聞きにくい | | 水平型 | 均一に低下 | 均一に低下 | 均一に低下 | 全周波数で同程度の支障 | | 谷型 | 軽度低下 | 著しく低下 | 軽度低下 | 中周波言語音(ダ行など)の支障 | | C5dip型 | 正常 | 軽度 | 4000Hzのみ凹み | 限定的で比較的軽微 | キーワード:高音急墜型=さ行の誤聴が特徴的→除外診断の
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