第25回 言語聴覚士国家試験 第104問
内科学第25回
誤っているのはどれか
a.触診法で拡張期血圧を測定できる
b.大動脈の血圧は肺動脈よりも高い
c.抹消血管抵抗が増大すると収縮期血圧は高くなる
d.健常成人の安静時血圧は加齢に伴って高くなる
e.平均血圧は収縮期血圧と拡張期血圧の算術平均値で近似される
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a、e
触診法では収縮期血圧のみ測定可能であり拡張期血圧は測定できません。また、平均血圧は算術平均値(上記で算出される一般的な計算式)では正確ではなく、より正確な計算には拡張期血圧に2倍の重みをつける必要があります。
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【各選択肢の解説】
a. 触診法で拡張期血圧を測定できる
❌ 誤り。触診法(マンシェット法:Korotkoff音を無視し脈動の触知で判定)では、脈動が消失する収縮期血圧のみが測定できます。拡張期血圧は測定できず、聴診法によってKorotkoff音が消失する時点で判定します。
b. 大動脈の血圧は肺動脈よりも高い
✅ 正しい。体循環の大動脈圧は約120/80 mmHg、肺循環の肺動脈圧は約25/10 mmHg程度です。大動脈は肺動脈より有意に高い血圧を保持しています。
c. 末梢血管抵抗が増大すると収縮期血圧は高くなる
✅ 正しい。血圧=心拍出量×末梢血管抵抗の関係式によって、末梢血管抵抗の増大は収縮期血圧および拡張期血圧の上昇につながります。
d. 健常成人の安静時血圧は加齢に伴って高くなる
✅ 正しい。加齢により血管壁の弾性低下、血管硬化が進行するため、動脈コンプライアンス減少に伴い血圧は上昇傾向を示します。特に収縮期血圧の上昇が顕著です。
e. 平均血圧は収縮期血圧と拡張期血圧の算術平均値で近似される
❌ 誤り。平均血圧=(収縮期血圧+拡張期血圧)/2 は正確ではありません。より正確な計算式は、平均血圧=拡張期血圧+(収縮期血圧-拡張期血圧)/3、または拡張期血圧に2倍の重みをつけることで心臓周期中の圧の時間加重平均を反映させるべきです。
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【試験対策ポイント】
血圧測定法の比較:
| 測定法 | 測定可能項目 | 原理 | 臨床的特徴 |
|---|---|---|---|
| 触診法 | 収縮期血圧のみ | 脈動の触知 | 拡張期血圧は測定不可。聴診との併用が必須 |
| 聴診法 | 収縮期・拡張期両方 | Korotkoff音の聴取 | 金標準法。音が消失する時点が拡張期 |
| 振動触診法 | 収縮期のみ | 血管の振動感知 | マンシェット法と同様の限界 |
平均血圧計算の重要知識:
- 一般計算式(不正確):(SBP + DBP) / 2
- 正確な計算式:DBP + (SBP - DBP) / 3 = (DBP×2 + SBP) / 3
- 臨床での簡易使用式:diastolic + 1/3 pulse pressure
- 拡張期血圧に2倍の重み:心臓周期(約2/3が拡張期)を反映
血圧の基本式(Ohm則適用):
血圧=心拍出量(CO)× 末梢血管抵抗(TPR)
- TPR↑→SBP・DBP共に↑
- 血液粘度↑→TPR↑→血圧↑
加齢による血圧変化:
- 血管内膜肥厚・動