STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第109問

精神医学第25回
うつ病の特徴について誤っているのはどれか a.女性より男性で生涯有病率が高い b.不安症との合併はまれである c.自殺は男性に多い d.身体疾患を持っている患者では有病率が高い e.朝方に調子が悪いことが多い 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b うつ病の特徴について、aとbが誤っています。aは「男性の方が有病率が高い」という誤解、bは「不安症との合併がまれである」という誤った記述です。実際にはうつ病は女性の方が有病率が高く、不安症との合併は極めて頻繁です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 女性より男性で生涯有病率が高い ❌ 誤り。うつ病の有病率は女性の方が男性の約2倍高いとされています。これはホルモン変動(月経周期・更年期)、社会的ストレス、心理的脆弱性など複合的な要因が関与しています。「男性の方が高い」という記述は明らかな誤りです。 b. 不安症との合併はまれである ❌ 誤り。うつ病と不安症(特に社交不安症・全般性不安症・パニック障害)の合併は極めて一般的です。研究によれば、うつ病患者の60~70%が何らかの不安症を併発しています。「まれである」という記述は完全に逆です。 c. 自殺は男性に多い ✅ 正しい。自殺死亡数は男性が女性の約3倍高いとされており、うつ病患者における自殺も男性で多く見られます。これは完遂への動機(手段)の選択差も影響しています。 d. 身体疾患を持っている患者では有病率が高い ✅ 正しい。糖尿病・心疾患・がん・慢性疼痛などの身体疾患を持つ患者は、うつ病の有病率が有意に高いとされています。医学的に確立された知見です。 e. 朝方に調子が悪いことが多い ✅ 正しい。うつ病の典型的な日内変動は「朝方に最も調子が悪く、午後以降に改善する」という特徴があります。これを「朝方悪化」または「日内変動」と呼び、重要な診断的特徴の一つです。 --- 【試験対策ポイント】 **うつ病の有病率・疫学的特徴** | 項目 | 特徴 | |---|---| | 性別 | 女性が男性の約2倍(有病率) | | 自殺死亡 | 男性が女性の約3倍 | | 発症年齢 | 20~50代が中心 | | 身体疾患合併 | 有病率が著しく上昇 | **うつ病と不安症の関係** - 合併頻度:60~70%(まれではなく「極めて一般的」) - 主な合併症:社交不安症、全般性不安症、パニック障害 - 臨床的重要性:不安症併発例は治療抵抗性になりやすい **うつ病の日内変動** - 朝方悪化型(典型的):早朝覚醒、朝の気分低下 - 夜間悪化型:非定型うつ病で相対的に多い - 診断的価値:メランコリア特性の指標 **よくある誤解と正解** - 「男性の有病率が高い」→誤り(女性が2倍) - 「不安症合併はまれ」→誤り(60~70%で合併) - 「自殺は女性に多い」→誤り(男性が3倍) - 「身体健康人での有病率が高い」→誤り(逆に低い)
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