第25回 言語聴覚士国家試験 第118問
内科学第25回
動脈血ガス測定について誤っているのはどれか
- 1.肺のガス交換を反映する
- 2.橈骨動脈から採血して測定する
- 3.炭酸ガス分圧は年齢の影響を受ける ✓
- 4.酸素分圧の正常値は80~100mmHgである
- 5.パルスオキシメーターは経皮的に酸素飽和度をモニターする
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 炭酸ガス分圧は年齢の影響を受ける
炭酸ガス分圧(PaCO2)の正常値は35~45mmHgで、健康成人であれば年齢に関わらず一定に保たれます。PaCO2は肺換気能を反映しており、加齢による肺機能低下の影響を受けるのはむしろ酸素分圧(PaO2)です。PaO2は加齢とともに低下し、年齢が進むほど正常値の下限が下がる傾向があります。
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【各選択肢の解説】
1. 肺のガス交換を反映する
✅ 正しい。動脈血ガスは肺での酸素取り込みと炭酸ガス排出の能力を直接的に反映する最も正確な検査です。
2. 橈骨動脈から採血して測定する
✅ 正しい。橈骨動脈は体表に浅く走行し、Allen試験で側副血行を確認後、針刺が容易で最も一般的な採血部位です。
3. 炭酸ガス分圧は年齢の影響を受ける
❌ 誤り。PaCO2の正常値(35~45mmHg)は年齢を問わず一定に保たれます。これは呼吸中枢による厳密な調節により実現しています。
4. 酸素分圧の正常値は80~100mmHgである
✅ 正しい。健康成人の動脈血PaO2の正常値は約80~100mmHgです。ただし加齢により低下し、目安として「110 - 年齢 = 正常値下限」という計算式が臨床で使われます。
5. パルスオキシメーターは経皮的に酸素飽和度をモニターする
✅ 正しい。SpO2(経皮的酸素飽和度)を非侵襲的かつ連続的にモニターする標準的な方法で、指や耳朶に装着します。
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【試験対策ポイント】
PaCO2 vs PaO2 の年齢による変化の違い
| 項目 | PaCO2(CO2分圧) | PaO2(O2分圧) |
|---|---|---|
| 正常値 | 35~45mmHg | 80~100mmHg |
| 年齢依存性 | なし | あり(加齢で低下) |
| 反映する機能 | 肺換気能 | 肺のガス交換能 |
| 年齢補正式 | 不要 | 110 - 年齢 = 下限値 |
動脈血ガス測定の5つの基本
1. 採血部位:橈骨動脈が第一選択(次点は大腿動脈)
2. PaO2が重要:加齢により低下するため年齢補正が必須
3. PaCO2は厳密に調節:呼吸中枢の機能を反映
4. 測定までの時間:15分以内が目安(CO2増加・O2低下)
5. 無菌操作:感染リスク&血液検査の準確実性が要求される
紛らわしい点:「PaO2は年齢で変わるのに、PaCO2は変わらない」という逆説的な事実