第25回 言語聴覚士国家試験 第133問
生涯発達心理学第25回
人見知りが出現する愛着(アタッチメント)の発達段階はどれか
- 1.人一般への定位と発信の段階
- 2.一人または数人の特定対象に対する定位と発信の段階
- 3.発信及び移動による特定対象への接近の維持の段階 ✓
- 4.目標修正的な協調性の形成の段階
- 5.内的作業モデルの形成の段階
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 発信及び移動による特定対象への接近の維持の段階
人見知りが出現するのは、Bowlbyのアタッチメント発達4段階の第3段階です。この段階では、特定の養育者(通常は母親)への愛着が明確に形成され、その対象との分離を恐れ、見知らぬ人への警戒的反応(人見知り)が発現します。移動能力の獲得により、能動的に特定対象へ接近・維持しようとする行動が顕著になります。
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【各選択肢の解説】
1. 人一般への定位と発信の段階
❌ 誤り。Bowlby第1段階(0~8週)では、赤ちゃんが「人一般」に区別なく反応する時期です。特定対象への愛着はまだ形成されておらず、人見知りは出現しません。
2. 一人または数人の特定対象に対する定位と発信の段階
❌ 誤り。Bowly第2段階(8週~6ヶ月)では、特定対象の認識が始まりますが、まだ愛着行動は不安定で、人見知りは顕著ではありません。この段階は「定位」の段階であり、まだ接近行動は主体的ではありません。
3. 発信及び移動による特定対象への接近の維持の段階
✅ 正しい。Bowlby第3段階(6ヶ月~3歳)です。この時期に特定の養育者への明確な愛着が確立し、人見知りや分離不安が典型的に現れます。爬行や歩行などの移動能力獲得により、能動的に特定対象へ接近・維持する行動が可能になります。
4. 目標修正的な協調性の形成の段階
❌ 誤り。Bowlby第4段階(3歳以降)では、認知能力の発達により、養育者の視点を理解し、より複雑な愛着行動を示すようになります。この段階では人見知りは既に減少しており、この時期の出現ではありません。
5. 内的作業モデルの形成の段階
❌ 誤り。内的作業モデルの形成は、愛着関係全体を通じて構築される認知的表象ですが、「人見知りが出現する段階」の同義語ではありません。人見知りは第3段階の具体的な行動指標です。
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【試験対策ポイント】
Bowlyのアタッチメント発達4段階
| 段階 | 時期 | 特徴 | 人見知り |
|---|---|---|---|
| 第1段階:人一般への定位と発信 | 0~8週 | 区別なく人に反応 | なし |
| **第2段階:特定対象への定位と発信** | 8週~6ヶ月 | 特定対象認識開始 | 弱い |
| **第3段階:接近の維持** | 6ヶ月~3歳 | **愛着確立・人見知り出現** | **あり** |
| 第4段階:目標修正的協調性 | 3歳以降 | 認知的理解・人見知り減少 | 減少 |
キーワード:第3段階では「移動能力獲得」「分離不安」「人見知り」が三点セット