第25回 言語聴覚士国家試験 第158問
失語症第25回
正しい組み合わせはどれか
a.重度失語症検査 ― 非言語記号の理解
b.トークンテスト ― モーラ分解・抽出
c.失語症構文検査 ― コミュニケーション能力
d.SLTA補助テスト/まんがの説明 ― 談話
e.ピラミッズ アンド パーム ツリーズ・テスト ― 意味記憶
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:3番
解説
# 第25回 第158問 解説
■ 正答:3番 — a, d, e
失語症関連検査の各項目と測定領域の対応を問う問題です。重度失語症検査における非言語記号の理解、SLTA補助テスト「まんがの説明」による談話評価、ピラミッド・アンド・パームツリーテスト(PPT)による意味記憶評価、この3つの組み合わせが正しい対応です。
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【各選択肢の解説】
a. 重度失語症検査 ― 非言語記号の理解
✅ 正しい。重度失語症検査(SAFA)は重度失語症者を対象とし、ジェスチャー・描画・実物操作・非言語記号の理解など、言語以外のモダリティを含めた包括的なコミュニケーション能力を評価します。
b. トークンテスト ― モーラ分解・抽出
❌ 誤り。トークンテストは色・形・大きさの異なるトークン(駒)を用い、口頭命令に従って操作させることで**聴覚的理解(特に文レベルの統語理解)**を評価する検査です。モーラ分解・抽出は音韻意識の課題であり、STAD(失語症語彙検査)や音韻処理検査で評価されます。
c. 失語症構文検査 ― コミュニケーション能力
❌ 誤り。失語症構文検査(STA)は能動文・受動文・授受文など**統語(構文)レベルの理解と産生**を評価する検査です。コミュニケーション能力の総合評価はCADL(実用コミュニケーション能力検査)が用いられます。
d. SLTA補助テスト/まんがの説明 ― 談話
✅ 正しい。SLTA補助テストの「まんがの説明」は連続したまんがを見て内容を説明させる課題で、**談話(ディスコース)レベルの産生能力**、情報伝達能力、結束性などを評価します。
e. ピラミッド・アンド・パームツリー・テスト ― 意味記憶
✅ 正しい。PPT(Pyramids and Palm Trees Test)は3つの絵(または単語)から意味的に関連の強いものを選ばせる課題で、**意味記憶(semantic memory)**および意味処理障害を評価する代表的検査です。意味性認知症や超皮質性感覚失語の評価に用いられます。
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【試験対策ポイント】
失語症関連検査と評価領域の対応は頻出。下記の対応を整理して覚えること。
| 検査名 | 主な評価領域 |
|---|---|
| **SLTA** | 失語症の総合評価(聴く・話す・読む・書く・計算) |
| **SLTA補助テスト** | まんがの説明=**談話**、ジャンル別呼称など |
| **WAB** | 失語指数(AQ)・大脳皮質指数 |
| **トークンテスト** | **聴覚的理解(統語理解)** |
| **失語症構文検査(STA)** | **構文(統語)の理解と産生** |
| **CADL** | 実用的**コミュニケーション能力** |
| **重度失語症検査(SAFA)** | 重度例の**非言語記号理解**・残存能力 |
| **PPT** | **意味記憶**・意味処理 |
| **SALA失語症検査** | 認知神経心理学的アプローチ |
特に「**トークンテスト=聴覚的理解**」「**PPT=意味記憶**」「**CADL=実用コミュニケーション**」は混同しやすいので必ず区別すること。