第25回 言語聴覚士国家試験 第175問
音声障害第25回
音声障害ガイドライン(2018年)の音声障害分類表の中で喉頭の組織異常に分類されない疾患はどれか。
- 1.声帯結節
- 2.声帯溝症
- 3.声帯出血
- 4.急性喉頭炎 ✓
- 5.喉頭肉芽腫
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 急性喉頭炎
急性喉頭炎は喉頭の組織構造に永続的な異常を生じさせない炎症性疾患であり、一過性の浮腫や充血が主体です。ガイドライン(2018年)では「喉頭の組織異常」に分類される疾患は、声帯結節・声帯溝症・声帯出血・喉頭肉芽腫など、形態的な異常や組織変化を伴う慢性疾患を指します。急性喉頭炎は機能的障害を主体とし、炎症の消退とともに喉頭組織の形態は正常に戻るため、組織異常には該当しません。
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【各選択肢の解説】
1. 声帯結節
✅ 正しい。喉頭の組織異常に分類されます。反復的な音声酷使により声帯前中1/3の接触部に対称性の結節が形成されます。組織構造の永続的な異常を示すため、音声障害ガイドラインの「喉頭の組織異常」に明確に分類されます。
2. 声帯溝症
✅ 正しい。喉頭の組織異常に分類されます。声帯の前後方向に走行する溝が形成される器質的な異常で、上皮組織の萎縮・瘢痕化を伴います。加齢や喫煙、反復的な声帯損傷により生じ、組織構造の変化を示すため、組織異常に該当します。
3. 声帯出血
✅ 正しい。喉頭の組織異常に分類されます。声帯固有層の毛細血管破綻により出血が生じます。これは組織内血液の貯留という形態的な変化を示す異常であり、特に急激な音声酷使時に顕著な組織異常として認識されます。
4. 急性喉頭炎
❌ 誤り(組織異常に分類されない)。ウイルス感染や声帯の過度な使用による一過性の炎症であり、声帯の浮腫・充血・分泌物増加が主体です。組織の構造的な異常ではなく、炎症の消退により正常に復帰するため、「組織異常」には分類されません。
5. 喉頭肉芽腫
✅ 正しい。喉頭の組織異常に分類されます。声帯突起部後方に形成される肉芽性組織であり、長期的な音声酷使・喫煙・胃食道逆流症など複合的要因により組織増生が生じます。明らかな器質的変化を伴うため、組織異常に該当します。
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【試験対策ポイント】
【音声障害分類表(ガイドライン2018年)における喉頭の組織異常】
| 疾患 | 組織異常の有無 | 形態的特徴 | 可逆性 |
|---|---|---|---|
| 声帯結節 | あり | 対称性の結節形成 | 初期は可逆的 |
| 声帯溝症 | あり | 縦走溝・上皮萎縮 | 不可逆的 |
| 声帯出血 | あり | 血液の貯留 | 可逆的(数日) |
| 急性喉頭炎 | なし | 一過性の炎症 | 可逆的(数日) |
| 喉頭肉芽腫 | あり | 肉芽性組織増生 | 難治性 |
【重要な区別ポイント】
- 「組織異常」=喉頭の形態的・構造的な変化を示す疾患
- 「一過性の炎症」=浮腫・充血など機能的障害が主体で、組織構造に永続的変化がない
- 急性喉頭炎は「機能的