第25回 言語聴覚士国家試験 第182問
運動障害性構音障害第25回
発話速度の調整を目的とする訓練はどれか
- 1.咀嚼法
- 2.交互反復運動
- 3.内緒話法
- 4.顔面の寒冷刺激
- 5.フレージング ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — フレージング
フレージングは意図的に発話を一定の長さで区切り、呼吸の位置やポーズを設定することで発話速度をコントロールする訓練法です。発話速度の調整を直接的な目的とする唯一の選択肢です。
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【各選択肢の解説】
1. 咀嚼法
❌ 誤り。口腔周辺筋の筋緊張低下と協調運動の改善を目的とした訓練で、発話速度調整は目的ではありません。主に弛緩性構音障害や痙性構音障害の筋調整を狙います。
2. 交互反復運動
❌ 誤り。同一運動を反復する能力(敏捷性・調整能力)を評価・訓練する手法で、失調性構音障害における運動制御の改善を目的とします。発話速度調整ではなく、運動の正確性向上が狙いです。
3. 内緒話法
❌ 誤り。会話中の音量や気息の調整を改善する訓練で、音声の制御(特に音量低下による呼気圧の効率化)が目的です。発話速度調整とは関連性がありません。
4. 顔面の寒冷刺激
❌ 誤り。冷たい刺激により脳幹の網様体賦活系を刺激し、全身の筋緊張を高める方法です。特に弛緩性構音障害で肺からの呼気圧を増強させることが目的であり、発話速度調整ではありません。
5. フレージング
✅ 正しい。発話を文法的・意味的に意味のある単位で区切り、その間に呼吸を挿入することで、発話速度を計画的に制御します。加速現象が顕著な運動低下性構音障害(パーキンソン病など)の訓練で特に有効です。
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【試験対策ポイント】
運動障害性構音障害の主要訓練法の目的別分類
| 訓練法 | 主な目的 | 対象障害 |
|---|---|---|
| フレージング | 発話速度調整 | 加速現象、運動低下性 |
| 咀嚼法 | 筋緊張低下・協調性改善 | 弛緩性、痙性 |
| 交互反復運動訓練 | 運動敏捷性・制御能力向上 | 失調性 |
| 内緒話法 | 音量・呼気圧の効率化 | 音声出力低下全般 |
| 寒冷刺激 | 全身筋緊張上昇 | 弛緩性 |
重要:「発話速度」という明確なキーワードが問題文にあるため、直接的に速度をコントロールする方法を選ぶ必要があります。他の訓練は二次的な効果として速度に影響することもありますが、フレージングは唯一「速度調整を本来の目的」とします。