STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第19問

呼吸系第25回
発声時平均呼気流率の検査で適切なのはどれか
  1. 1.最も大きな声で測定する
  2. 2.2回測定し平均値を求める
  3. 3.測定は発声期間の中央安定部について行う ✓
  4. 4.呼気流率の変動が顕著な場合は測定不能とする
  5. 5.マウスピースを用いる場合、歯の奥に入れない

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 測定は発声期間の中央安定部について行う 発声時平均呼気流率(Mean Flow Rate:MFR)は、音声障害の重症度評価に用いられる重要な検査です。発声中は開始直後と終了直後で呼気流率が変動するため、発声期間の中央安定部で測定することで、最も安定した値を得られます。これにより検査の信頼性が確保されます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 最も大きな声で測定する ❌ 誤り。検査は「通常の強さ(conversational voice)」で測定すべきです。最も大きな声で測定すると、呼気流率が異常に増大し、患者個人の通常の音声特性を反映した値が得られません。 2. 2回測定し平均値を求める ❌ 誤り。発声時平均呼気流率の検査では、複数回(通常3~5回)測定して平均値を求めるのが標準的です。2回測定は不十分で、偶然による変動を反映する可能性があります。 3. 測定は発声期間の中央安定部について行う ✅ 正しい。発声開始時と終了時は呼気流率が不安定になるため、発声期間の中央部分の安定している区間で測定することが標準的です。これにより患者の真の呼気流率特性を捉えられます。 4. 呼気流率の変動が顕著な場合は測定不能とする ❌ 誤り。呼気流率に変動があってもデータ化は可能です。むしろ「変動が顕著である」こと自体が音声障害の特性を示す重要な情報となり、複数回測定後に平均値を求めることで対応します。測定不能とはしません。 5. マウスピースを用いる場合、歯の奥に入れない ❌ 誤り。気流計測時はマウスピース内での気流の乱流を避けるため、むしろマウスピースを「歯に密着させる」か「舌の奥に配置」して気流をスムーズに導く工夫が必要です。単に奥に入れないだけでは不十分で、密閉性が重要です。 --- 【試験対策ポイント】 発声時平均呼気流率(MFR)の測定条件 | 項目 | 正しい方法 | |---|---| | 声の大きさ | 通常の強さ(conversational voice)| | 測定部位 | 発声期間の中央安定部 | | 測定回数 | 3~5回(複数回) | | 統計処理 | 複数回測定の平均値を採用 | | マウスピース | 気流が乱れない密閉性確保 | | 変動への対応 | 変動を記録し、平均値で評価 | キーワード:「発声安定部」「中央値」「複数回測定」「通常の声」
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