第25回 言語聴覚士国家試験 第196問
成人聴覚障害第25回
一側性難聴者への対応で誤っているのはどれか
- 1.定期的純音聴力検査
- 2.補助援助システムの活用
- 3.CROS補聴器の活用
- 4.身体障碍者手帳の申請 ✓
- 5.セルフアドボカシー指導
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 身体障碍者手帳の申請
一側性難聴では身体障碍者手帳の交付基準を満たさないため、申請しても不認定となります。身体障碍者手帳は両耳の聴力レベルの合計が一定以上(70dB以上など)である必要があり、一側性難聴のみでは対象外です。
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【各選択肢の解説】
1. 定期的純音聴力検査
✅ 正しい。一側性難聴者の残存聴力を適切に把握し、補聴器の効果判定や他側への変化監視のため、定期的な検査は重要な対応です。
2. 補助援助システムの活用
✅ 正しい。FM受信機やマイク付きシステムなど、環境騒音下での聞き取りを補助する機器の活用は有効な対応です。一側性難聴者は特に片側からの音のみであるため有用です。
3. CROS補聴器の活用
✅ 正しい。CROS(Contralateral Routing of Signals)補聴器は、難聴側で拾った音を健聴側に送信し、聞き取り改善に有効です。一側性難聴の標準的対応の一つです。
4. 身体障碍者手帳の申請
❌ 誤り。一側性難聴は身体障碍者手帳の交付基準を満たしません。手帳交付には「両耳聴力レベル合計が70dB以上」などの基準があり、片側のみの難聴では認定されないため申請しても不認定です。
5. セルフアドボカシー指導
✅ 正しい。一側性難聴者が自分の聴覚特性や必要な配慮を他者に説明できるよう支援することは、職場や学校での適応促進に重要です。
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【試験対策ポイント】
<一側性難聴 vs 両側性難聴の対応比較>
| 対応内容 | 一側性 | 両側性 |
|---|---|---|
| 補聴器装用 | 片側装用(CROS活用が一般的) | 両側装用が原則 |
| 身体障碍者手帳 | 対象外(不認定) | 基準達成で対象 |
| 補助援助システム | 有効 | 有効 |
| 定期聴力検査 | 必須(他側の監視も) | 必須 |
| 教育的支援 | セルフアドボカシー等 | より広範な配慮 |
<身体障碍者手帳の聴覚障害認定基準>
- 1級:両耳聴力レベルが100dB以上
- 2級:両耳聴力レベルが90dB以上
- 3級:両耳聴力レベルが80dB以上、かつ語音明瞭度が50%以下
- 4級:両耳聴力レベルが70dB以上、かつ語音明瞭度が70%以下
「一側性」の点は全く考慮されない
<CROS補聴器の仕組み>
難聴側のマイク → 音声処理 → 健聴側への無線送信 → 健聴側の耳で受聴
(両側性難聴にはBiCROS、ダイレクト補聴を組み合わせ)