第25回 言語聴覚士国家試験 第34問
生涯発達心理学第25回
自己意識が成立していなくても可能なのはどれか。
- 1.年下のきょうだいに嫉妬する
- 2.2つの持ち物を示されてほしいほうを尋ねられたとき、応答する ✓
- 3.鏡を見て自分が写っていることがわかる
- 4.持ち物を示されたとき、自分のものであると答える
- 5.人から話しかけられた時、恥ずかしがる
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 2つの持ち物を示されてほしいほうを尋ねられたとき、応答する
自己意識(自己の存在を認識し、自分と他者を区別する能力)が成立していない乳幼児でも、単純な選択・応答(好みの表現)は可能です。自己意識の成立を前提としない2番は、条件反射的な好み表現であり、自己認識とは独立した行動です。
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【各選択肢の解説】
1. 年下のきょうだいに嫉妬する
❌ 誤り。嫉妬は「自分と他者を比較し、自分が不利だと認識する」という自己意識を必要とします。相手が自分より優遇されていることを理解するには、自己と他者の区別が確立していなければなりません。
2. 2つの持ち物を示されてほしいほうを尋ねられたとき、応答する
✅ 正しい。選好反応(どちらが好きか)は条件反射的・反射的な反応であり、自分がそれを選ぶ理由を認識する必要がなく、自己意識がなくても可能です。乳幼児は「自分がこれを選んだ」という自己認識なしに、好みに従って応答できます。
3. 鏡を見て自分が写っていることがわかる
❌ 誤り。鏡像認識(鏡に映る像が自分であることを理解)は自己意識の発達を測る代表的な指標で、生後18~24ヶ月以降に成立します。自己意識が成立していなければ鏡像認識も不可能です。
4. 持ち物を示されたとき、自分のものであると答える
❌ 誤り。自分のものと他者のものを区別し、「これは自分のもの」と認識するには自己意識の確立が必要です。所有の概念は自己と所有物の関係性を理解することを前提とします。
5. 人から話しかけられた時、恥ずかしがる
❌ 誤り。恥ずかしさは「他者が自分をどう見ているか」「自分がどう見られているか」という社会的自己意識に基づく自意識的感情です。他者の視線や評価を意識する必要があり、自己意識の発達が必須です。
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【試験対策ポイント】
自己意識成立の発達段階
| 時期 | 発達段階 | 可能な行動 |
|---|---|---|
| 生後0~3ヶ月 | 身体的自己の分化なし | 条件反射的反応のみ |
| 生後3~6ヶ月 | 身体図式の芽生え | 好みの表現(選好反応) |
| 生後6~12ヶ月 | 自他の区別が始まる | 他者の行動模倣 |
| 生後12~18ヶ月 | 鏡像認識初期段階 | 簡単な所有の概念 |
| 生後18~24ヶ月 | 鏡像認識確立 | 自分の物と他人の物の区別 |
| 2~3歳以降 | 社会的自己意識確立 | 羞恥心・嫉妬・プライド |
重要区別:「選好反応」vs「自己意識」
- 選好反応:どちらが好きかの単純な選択(自己意識不要)
- 自己意識:自分と他者を区別し、社会的評価を意識する能力
自己意識が前提となる行動
- 鏡像認識 / 所有の概念 / 自分の名前に応答 / 嫉妬 / 恥ずかしさ / プライド
自己意識が不要な行動
- 条件反射 / 単純な選好反応 / 他者の行動模倣(機械的レベ