STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第35問

生涯発達心理学第25回
青年期の記述として適切でないのはどれか
  1. 1.仮説演繹的な思考ができる
  2. 2.心理的離乳は発達課題の一つである
  3. 3.アイデンティティが再体制化される ✓
  4. 4.役割実験をする
  5. 5.現実的な時間的展望を持つ

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — アイデンティティが再体制化される 青年期は「アイデンティティが形成される」段階であり、「再体制化される」という表現は適切ではありません。アイデンティティの形成は児童期から始まる継続的なプロセスですが、青年期に初めて本格的に体制化(統合)される時期であり、「再」体制化ではありません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 仮説演繹的な思考ができる ✅ 正しい。Piaget の形式的操作段階(12歳以降)の特徴であり、青年期は仮説を立てそれを論理的に検証する思考能力を獲得します。これが抽象的思考や批判的思考の基盤となります。 2. 心理的離乳は発達課題の一つである ✅ 正しい。Eriksonの発達課題では「親からの心理的独立」が青年期(12~18歳)の重要な課題とされており、同時に新しい人間関係や価値観の形成が起こります。 3. アイデンティティが再体制化される ❌ 誤り。青年期は「アイデンティティが形成・体制化される」時期です。Eriksonのアイデンティティ対役割混乱の段階(12~18歳)において、初めてアイデンティティが統一的に組織化されます。「再」体制化は不適切です。 4. 役割実験をする ✅ 正しい。青年期は様々な役割(友人関係の中での立場、学校での役割など)を試行錯誤する「モラトリアム」の時期とされており、多様な役割実験を通じてアイデンティティを形成します。 5. 現実的な時間的展望を持つ ✅ 正しい。青年期には仮説演繹的思考の発達に伴い、現在と未来の関連性を理解し、進学や職業選択など現実的な計画を立てられるようになります。これは抽象的思考能力の発達を反映しています。 --- 【試験対策ポイント】 Erikson の発達課題(青年期12~18歳) - 核となる課題:アイデンティティ vs 役割混乱 - 心理的離乳(親からの独立) - 仲間との関係構築 - 価値観・職業への志向性の確立 青年期における思考・認知の発達(Piaget) | 段階 | 時期 | 特徴 | |---|---|---| | 形式的操作段階 | 12歳以降 | 仮説演繹的思考・抽象的思考・批判的思考 | アイデンティティ形成の誤解を避ける - 児童期:アイデンティティの準備段階(役割遊びなど) - 青年期:アイデンティティの「形成・体制化」(初めて統一的に組織化) - 成人期以降:アイデンティティの「統合・再検討」 →「再体制化」という表現は青年期には不適切
関連

▶ 第25回 全問一覧

▶ 生涯発達心理学 の過去問一覧