STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第58問

失語症第25回
正しいのはどれか
  1. 1.意味性錯読は純粋失読の特徴である
  2. 2.音韻性錯読は表層性失読の特徴である
  3. 3.視覚性錯読は音韻性失読の特徴である
  4. 4.規則化錯読は漢字単語の音読でみられる誤りである ✓
  5. 5.語彙化錯読は仮名単語の音読でみられる誤りである

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 規則化錯読は漢字単語の音読でみられる誤りである 規則化錯読は、不規則な読み方の漢字に対して規則的な読み方で読む誤りであり、表層性失読の特徴です。例えば「生」を「なま」ではなく「しょう」と読むなど、音韻変換規則に従った読み方に置き換わります。表層性失読では語彙的ルートの障害により、このような不規則読み語で顕著になります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 意味性錯読は純粋失読の特徴である ❌ 誤り。意味性錯読は「深層性失読」の特徴です。純粋失読(純粋アレキシア)は読み能力全般の喪失で、特定の錯読パターンを示しません。深層性失読では、意味的に関連した別の言葉に読み替える(「駅」を「電車」と読むなど)という特徴があります。 2. 音韻性錯読は表層性失読の特徴である ❌ 誤り。音韻性錯読は「深層性失読」の特徴です。例えば非語(読み方がない造語)を音韻変換規則で読もうとすることです。表層性失読では、むしろ規則化錯読(不規則読み語の規則化)が顕著です。 3. 視覚性錯読は音韻性失読の特徴である ❌ 誤り。視覚性錯読(「木」を「本」と読むなど、字形が類似した別の字に置き換える)は「深層性失読」の特徴です。音韻性失読は非語が読めない障害で、既知語はおおむね読めるため、このような字形類似による錯読は生じません。 4. 規則化錯読は漢字単語の音読でみられる誤りである ✅ 正しい。規則化錯読は表層性失読の典型的誤りで、不規則音読を持つ漢字語(例「生」の音読「しょう・せい」を「なま」ではなく「いきる」など)を規則的に読む誤りです。表層性失読は語彙的ルート障害のため、不規則音読の学習成果が失われます。 5. 語彙化錯読は仮名単語の音読でみられる誤りである ❌ 誤り。語彙化錯読は「深層性失読」の特徴で、非語が語として読み替えられる誤りです(「ばてん」を「バレンタイン」など)。仮名は音韻規則が単純なため、表層性失読・音韻性失読でも仮名単語は比較的読める傾向があり、この誤りは漢字・非語に典型的です。 --- 【試験対策ポイント】 表層性失読 vs 深層性失読 vs 音韻性失読:3つの失読症の分類 | 失読症タイプ | 既知語 | 非語 | 典型的錯読 | 原因ルート | |---|---|---|---|---| | 表層性失読 | △(特に漢字で誤る) | ◎(規則通り可能) | 規則化錯読(不規則読みを規則化) | 語彙的ルート障害 | | 音韻性失読 | ◎(既知語は良好) | ✗(非語が読めない) | セマンティック・パラレキシア(意味関連語) | 音韻変換ルート障害 | | 深層性失読 | △ | ✗ | 意味性・音韻性・視覚性・語彙化(複合) | 両ルート軽度障害 | 頻出誤解を正す: - 「深層性失読」=複数の錯読パターンが混在する→意味性・音韻性・視覚性すべて可能性あり
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