第25回 言語聴覚士国家試験 第59問
失語症第25回
純粋失読について誤っているのはどれか
- 1.逐字読みが出現する
- 2.語長効果が顕著である
- 3.なぞり読みが可能なことがある
- 4.非古典型では左縁上回に病変がある ✓
- 5.古典型では脳梁膨大部に病変がある
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 非古典型では左縁上回に病変がある
純粋失読(純粋失語に対する概念)は、読み書き能力のみが選択的に障害される症候群です。非古典型純粋失読の病変部位は「左角回」であり、「左縁上回」ではありません。縁上回は復唱機構に関与し、伝導失語との関連が強いため、混同しやすい誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 逐字読みが出現する
✅ 正しい。純粋失読患者は文字を1文字ずつ読む逐字読みを示すことが多く、これは読み復路の障害を反映した特徴的症状です。
2. 語長効果が顕著である
✅ 正しい。短い単語は読めるが長い単語は読めない「語長効果」が明らかに出現します。これは視覚的文字処理ルート障害の指標となります。
3. なぞり読みが可能なことがある
✅ 正しい。指でなぞりながら読むなぞり読みが可能な場合があり、これは体性感覚や運動覚が補助的に機能していることを示唆しています。
4. 非古典型では左縁上回に病変がある
❌ 誤り。非古典型純粋失読の病変部位は「左角回」です。縁上回(supramarginal gyrus)ではなく、角回(angular gyrus)が視覚的文字処理に重要なため、この区別は試験頻出です。
5. 古典型では脳梁膨大部に病変がある
✅ 正しい。古典型純粋失読は脳梁膨大部(splenium)の病変により、右視野の視覚情報が言語優位半球の言語野に到達できなくなるため生じます。
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【試験対策ポイント】
純粋失読の2つの古典的分類:
| 分類 | 病変部位 | 機序 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 古典型(接続性失読) | 脳梁膨大部 | 右視野情報が左言語野に到達不可 | 両眼視野狭窄なし |
| 非古典型(角回型) | 左角回(左頭頂葉) | 視覚的文字処理ルート障害 | 視覚野障害を伴うことあり |
重要な区別法:
- 角回(angular gyrus):第1・2・3次視覚野と言語野の中継点。視覚的単語形態認識に必須
- 縁上回(supramarginal gyrus):聴覚情報と運動情報の統合。音韻操作・復唱に関与
純粋失読の臨床症候:
- 逐字読み、語長効果、なぞり読み可能
- 会話・聴覚理解は良好
- 書字は通常保持(読字のみ障害の原因で異なる)
- 数字・記号は読める場合もある