第25回 言語聴覚士国家試験 第60問
失語症第25回
失語症者に対するインテーク面接目的でないのはどれか
- 1.ラポールを形成する
- 2.失語症のタイプと重症度とを明らかにする ✓
- 3.主訴や現病歴の概要を把握する
- 4.会話能力を評価する
- 5.言語以外の高次脳機能障害の有無と種類とを大まかに把握する
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 失語症のタイプと重症度とを明らかにする
インテーク面接は「初期情報収集と信頼関係構築」を目的とする短時間の面談です。失語症のタイプと重症度を明らかにするには、標準化検査(SLTA等)による本格的な言語検査が必要であり、インテーク面接の目的ではありません。インテーク後の検査で詳細を判定します。
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【各選択肢の解説】
1. ラポールを形成する
✅ 正しい。インテーク面接の最重要目的の一つです。対象者と支援者の間に信頼関係を築くことで、以降の検査・訓練の協力体制を整えます。
2. 失語症のタイプと重症度とを明らかにする
❌ 誤り。タイプ(Broca失語、Wernicke失語など)と重症度を判定するには、標準化言語検査(SLTA:標準失語症検査など)の施行が必要です。これはインテーク面接後の検査段階で実施します。
3. 主訴や現病歴の概要を把握する
✅ 正しい。いつ、どのような脳疾患で失語症が生じたか、現在の生活上の困難は何かなど、基本的な情報収集はインテーク面接の重要な役割です。
4. 会話能力を評価する
✅ 正しい。短時間の対話の中で、理解能力・表出能力・コミュニケーション方略など、実際の会話場面での様子を「評価的に観察する」ことはインテーク面接に含まれます(厳密な評価ではなく「大まかな把握」)。
5. 言語以外の高次脳機能障害の有無と種類とを大まかに把握する
✅ 正しい。失語症と合併しやすい失行症、失認症、注意障害、認知機能低下など、言語以外の障害を「大まかに」スクリーニングすることはインテーク時に重要です。詳細な判定は後の検査で行います。
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【試験対策ポイント】
インテーク面接 vs. 言語検査の役割分担
| 段階 | 目的 | 内容 | 使用ツール |
|---|---|---|---|
| インテーク面接 | 初期情報収集・ラポール形成 | 病歴聴取・簡易観察・スクリーニング | 非標準化面談 |
| 言語検査 | 失語症タイプ・重症度の確定診断 | 標準化検査の実施 | SLTA・WAB等 |
キーワード:インテーク「後」に詳細検査(検査順序を問う問題)
- 「タイプと重症度を明らかにする」=標準化検査の役割
- 「大まかに把握する」=インテーク面接の役割(表現の違いに注意)