第25回 言語聴覚士国家試験 第66問
言語発達学第25回
共同注意と関連がないのはどれか
- 1.指さしの利用
- 2.語彙の獲得
- 3.会話の成立
- 4.喃語の出現 ✓
- 5.心の理論
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 喃語の出現
共同注意(joint attention)は他者と同じ対象に注目する認知能力で、社会的コミュニケーション発達の基盤となります。喃語は音声産出の生理的段階であり、共同注意の確立とは独立した運動発達プロセスのため、直接的な関連がありません。
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【各選択肢の解説】
1. 指さしの利用
✅ 正しい。指さしは共同注意の典型的な行動表現であり、他者の視線を誘導して同じ対象に注目させるプロトタイプ的な共同注意行動です。生後9~12ヶ月頃から発現します。
2. 語彙の獲得
✅ 正しい。共同注意の確立により、乳幼児は他者が指す対象や見つめる物体を理解し、その物体と語彙を結びつけることができます。特に1語語彙から2語文への発展期に共同注意は不可欠です。
3. 会話の成立
✅ 正しい。会話は参加者が同じ話題に注目する必要があり、共同注意がなければ相互作用的なやり取りが成立しません。相互注視・相互応答は会話の基本要件です。
4. 喃語の出現
❌ 誤り。喃語(例:「ああああ」「ぶぶぶ」)は生後3~6ヶ月頃の音声運動発達段階で、共同注意の成立以前に出現します。喃語は聴覚フィードバックと口腔運動の統合によるもので、社会的認知要素ではありません。
5. 心の理論
✅ 正しい。他者の視線方向を予測し、相手が何に注目しているかを推測する能力は心の理論(他者の心的状態を理解する能力)の発達段階です。共同注意はこの能力の先駆的形態です。
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【試験対策ポイント】
発達段階における喃語と共同注意の関係:
| 発達段階 | 喃語 | 共同注意 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 生後3~6ヶ月 | 出現開始 | 未確立 | 喃語はこの時期に開始 |
| 生後6~9ヶ月 | 反復喃語化 | 初期段階 | 指さし未出現 |
| 生後9~12ヶ月 | 定型喃語 | 確立(指さし出現) | 指さしと語彙獲得開始 |
共同注意と関連する発達領域(重要):
・行動:指さし、相互視線、頭の向き
・認知:他者の視線理解、対象指定の推論
・言語:初語の獲得、語彙爆発(18~24ヶ月)
・社会性:対他者意識、協調行動
喃語の特徴(共同注意と区別するポイント):
・音声運動発達=生理的段階
・聴覚フィードバックによる学習
・社会的認知と独立
・障害児(聾児など)でも基本的に出現(ただし音声喃語は制限される)