第25回 言語聴覚士国家試験 第76問
音声障害第25回
音声障害の検査で自覚的評価はどれか
- 1.平均呼気流率(MFR)
- 2.ボイスプロファイル
- 3.最長発声持続時間(MPT)
- 4.聴覚心理的評価(GRBAS)
- 5.VHI(Voice Handicap Index) ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — VHI(Voice Handicap Index)
VHIは患者自身が音声障害による生活への影響度を主観的に評定する自記式質問票であり、典型的な自覚的評価です。音声障害の検査は「他覚的評価」(検査者が測定)と「自覚的評価」(患者が評定)に分類されますが、VHIは患者の主観的困難度を数値化する唯一の選択肢です。
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【各選択肢の解説】
1. 平均呼気流率(MFR)
❌ 誤り。MFRは気流測定装置で測定される客観的パラメータであり、検査者が機械的に計測する他覚的評価です。単位はmL/secで表され、音声の息漏れの定量化に用いられます。
2. ボイスプロファイル
❌ 誤り。ボイスプロファイルは音声の周波数・音圧・持続時間を視覚化して表示する他覚的評価です。検査装置(音声分析システム)によって客観的に記録されるため、患者の主観は含まれません。
3. 最長発声持続時間(MPT)
❌ 誤り。MPTは患者が「あ〜」と発声を続けた時間(秒数)を検査者が計測する他覚的評価です。患者が主観的に評定するのではなく、ストップウォッチやアプリで客観的に測定されます。
4. 聴覚心理的評価(GRBAS)
❌ 誤り。GRBASは検査者が患者の音声を聴取して、Grade・Roughness・Breathiness・Asthenia・Strainの5項目を0〜3段階で評定する他覚的評価です。患者の主観ではなく、専門家による聴覚印象に基づきます。
5. VHI(Voice Handicap Index)
✅ 正しい。VHIは患者が音声障害による身体的・機能的・感情的な生活への影響を30項目の設問で自己評定するスケールです。「声が枯れていると思う」などの主観的困難度を4段階で回答する自覚的評価の代表例です。
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【試験対策ポイント】
音声障害の検査分類:
| 評価方法 | 分類 | 具体例 | 測定内容 |
|---|---|---|---|
| VHI | 自覚的 | 患者の自記式質問票 | QOLへの影響度 |
| MPT | 他覚的 | 秒数の計測 | 呼気支持時間 |
| MFR | 他覚的 | mL/secの測定 | 気流量 |
| GRBAS | 他覚的 | 検査者の聴覚評価 | 音声の質的特徴 |
| ボイスプロファイル | 他覚的 | 周波数・音圧の可視化 | スペクトログラム分析 |
重要な区別:
- 「患者が答える」「患者が評定する」→ 自覚的評価(VHI)
- 「検査者が測定」「検査者が評聴」「機械が計測」→ 他覚的評価(MPT・MFR・GRBAS・ボイスプロファイル)
- GRBASは「聴覚」評価だが、検査者による他覚的評価(患者主観ではない)