第25回 言語聴覚士国家試験 第77問
音声障害第25回
声の衛生の指導について正しい組み合わせはどれか
a.声帯の保湿 ― 飲水量を制限する
b.声の安静 ― 大声を避ける
c.生活習慣の修正 ― 禁煙を促す
d.胃食道逆流の予防 ― 炭酸飲料を多く摂取する
e.発声行動の修正 ― 咳ばらいをしながら話す
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
声の衛生指導は音声障害の予防・治療の基本であり、各項目の指導内容が正しいことが重要です。正答は「声の安静(大声を避ける)」と「生活習慣の修正(禁煙を促す)」の組み合わせです。これらは声帯の負荷軽減と環境因子の改善という、声の衛生管理の中核を占めます。
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【各選択肢の解説】
a. 声帯の保湿 — 飲水量を制限する
❌ 誤り。声帯の保湿のためには飲水量を「増加」させるべきです。十分な水分補給は咽頭咽頭腔の湿度を保ち、声帯の粘膜乾燥を防ぎます。飲水量の制限は声帯の乾燥を助長し、音声障害を悪化させます。
b. 声の安静 — 大声を避ける
✅ 正しい。大声での発声や無理な音量は声帯への機械的負荷を増加させ、結節や肉芽腫などの器質的病変を生じさせます。声の安静は結節の退縮やポリープ改善に必須の指導項目です。
c. 生活習慣の修正 — 禁煙を促す
✅ 正しい。喫煙は声帯粘膜の乾燥・炎症を引き起こし、音声障害の主要危険因子です。禁煙により声帯粘膜の委縮や炎症が改善され、嗄声の軽快が期待できます。
d. 胃食道逆流の予防 — 炭酸飲料を多く摂取する
❌ 誤り。胃食道逆流を予防するためには、炭酸飲料は「避ける」べきです。炭酸飲料・カフェイン・アルコール・脂肪食は胃酸分泌を促進し、逆流を増悪させます。逆流防止には夜間の飲食制限と消化の良い食事が必要です。
e. 発声行動の修正 — 咳ばらいをしながら話す
❌ 誤り。咳ばらいは激しい声帯接触を生じさせ、声帯への機械的外傷となります。発声行動の修正は「咳ばらいを避ける」「喉クリアリング行動の抑制」が指導内容です。咳ばらい癖がある場合は禁止対象です。
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【試験対策ポイント】
声の衛生指導の6つの柱(正しい指導内容):
| 項目 | 指導内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 声帯保湿 | 飲水量を「増加」 | 粘膜乾燥防止 |
| 声の安静 | 大声を「避ける」 | 機械的負荷軽減 |
| 生活習慣 | 「禁煙」「禁酒」 | 粘膜炎症防止 |
| 逆流予防 | 炭酸飲料「避ける」 | 胃酸分泌抑制 |
| 発声行動 | 咳・喉クリアリング「避ける」 | 声帯外傷防止 |
| その他 | アレルギー・リフルックス管理 | 環境改善 |
頻出の間違いやすい項目:
- 「飲水」:制限ではなく「増加」(脱水は嗄声を悪化させる)
- 「炭酸飲料」:逆流予防には「禁止」(促進ではない)
- 「咳ばらい」:修正は「抑制」(増加ではない)