第25回 言語聴覚士国家試験 第79問
器質性構音障害第25回
口蓋裂言語検査(2007年)で開鼻声の聴覚評価に用いるのはどれか
a.「ア」
b.「イ」
c.「ウ」
d.「エ」
e.「オ」
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — a,b
口蓋裂言語検査(2007年版)において、開鼻声の聴覚評価に用いられるのは、口腔音圧が鼻腔に逆流しやすい音(鼻音化しやすい音)です。「ア」と「イ」は口腔狭窄度が大きく、鼻咽頭閉鎖不全時に開鼻声が最も顕著に聞き取れるため、開鼻声スクリーニングの標準音として採用されています。一方、「ウ」「エ」「オ」は音響的に開鼻声の判定に適さないため除外されています。
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【各選択肢の解説】
a. 「ア」
✅ 正しい。「ア」は口腔狭窄度が最も大きい低舌位の音であり、鼻咽頭閉鎖不全時に開鼻声が顕著に聞き取れます。開鼻声評価の主要な検査音です。
b. 「イ」
✅ 正しい。「イ」も高舌位で口腔狭窄度が大きく、鼻咽頭閉鎖不全の影響を強く受けます。「ア」と並ぶ開鼻声検出の重要な検査音です。
c. 「ウ」
❌ 誤り。「ウ」は円唇音であり、音響的性質が「ア」「イ」と異なり、開鼻声の聴覚評価には適切ではありません。
d. 「エ」
❌ 誤り。「エ」は中舌位音であり、開鼻声の検出感度が相対的に低く、診断用検査音として選定されていません。
e. 「オ」
❌ 誤り。「オ」は円唇音で舌位が後方のため、口蓋裂患者の開鼻声評価には適していません。
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【試験対策ポイント】
口蓋裂言語検査(2007年版)における開鼻声評価
検査音の選定原理:
- 口腔狭窄度が大きい音ほど鼻咽頭閉鎖不全の影響を受けやすい
- 狭窄度:「ア」「イ」>「エ」>「ウ」「オ」
開鼻声検査音の特徴表:
| 音 | 舌位 | 口唇 | 狭窄度 | 採用 |
|---|---|---|---|---|
| ア | 低 | 非円唇 | 最大 | ✅ |
| イ | 高前 | 非円唇 | 大 | ✅ |
| ウ | 高後 | 円唇 | 小 | ❌ |
| エ | 中 | 非円唇 | 中 | ❌ |
| オ | 高後 | 円唇 | 小 | ❌ |
関連知識:
- 開鼻声(nasal escape)は、鼻咽頭閉鎖不全により口腔内圧が上昇できず、呼気が鼻腔に逆流する現象
- 「ア」「イ」に開鼻声が聞き取れない=良好な鼻咽頭閉鎖機能の指標
- 口蓋裂言語検査はこの2音を基本として、重症度判定を行う