第25回 言語聴覚士国家試験 第86問
嚥下障害第25回
嚥下障害の検査のうち言語聴覚士のみで実施できないのはどれか
a.嚥下造影検査
b.嚥下内視鏡検査
c.改定水飲みテスト
d.頸部聴診法
e.反復唾液嚥下テスト
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — a,b
言語聴覚士が実施できない嚥下検査は、医学的な画像診断に属する「嚥下造影検査(VF)」と「嚥下内視鏡検査(VE)」です。これらは医師の指示下で実施され、STは補助者として参加することはできますが、単独実施はできません。一方、改定水飲みテスト・頸部聴診法・反復唾液嚥下テストはSTが独立して実施可能なスクリーニング検査です。
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【各選択肢の解説】
a. 嚥下造影検査
❌ 誤り(実施不可)。バリウムを用いた放射線検査であり、医師の指示下での実施が法的に必須です。STは検査中の観察に参加することはありますが、検査の実施主体ではありません。
b. 嚥下内視鏡検査
❌ 誤り(実施不可)。内視鏡の挿入・操作は医行為に該当し、医師または特定の資格者のみが実施できます。STは画像の解釈補助や患者の準備に関わりますが、検査自体の実施者にはなれません。
c. 改定水飲みテスト
✅ 正しい。30mLの水を嚥下させて誤嚥の有無を観察するスクリーニング検査で、STが単独実施可能です。簡便で臨床現場で広く用いられます。
d. 頸部聴診法
✅ 正しい。聴診器を頸部に当てて嚥下音を聴取する検査で、STが実施可能な非侵襲的スクリーニング法です。異常嚥下音の検出に有用です。
e. 反復唾液嚥下テスト
✅ 正しい。患者に唾液を嚥下させながら喉頭隆起の上下運動を触診で数える簡単な検査で、STが独立して実施できます。口腔・咽頭期の機能評価に用いられます。
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【試験対策ポイント】
STが実施可能な検査 vs 実施不可能な検査
| 検査名 | 分類 | 実施者 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 嚥下造影(VF) | 画像診断 | 医師 | 放射線検査・医行為 |
| 嚥下内視鏡(VE) | 画像診断 | 医師 | 内視鏡挿入・医行為 |
| 改定水飲みテスト | スクリーニング | ST可能 | 非侵襲的・簡便 |
| 頸部聴診法 | スクリーニング | ST可能 | 聴診のみ |
| 反復唾液嚥下テスト | スクリーニング | ST可能 | 触診のみ |
重要な区別
- VF・VEは「診断検査」であり医学的判断が必要
- 水飲みテスト・聴診・触診は「スクリーニング検査」で医学的操作を伴わない
- STは医師の「指示下で」検査に参加することと「独立実施」は法的に異なる
頻出パターン
- 嚥下造影検査の正式名称:VF(videofluorography)
- 嚥下内視鏡検査の正式名称:VE(videoendoscopic examination of swallowing)
- 「ST補助」と「ST実施」の区別が問われやすい