第25回 言語聴覚士国家試験 第9問
小児科学第25回
乳幼児の発達スクリーニングに適した検査でないのはどれか
a.新装版CARS小児自閉症評定尺度
b.〈S-S法〉言語発達遅滞検査
c.遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
d.KIDS乳幼児発達スケール
e.DENVERIIデンバー発達判定法
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — a,b
乳幼児の発達スクリーニングとは、集団検診などで多数の対象者を「短時間で」「客観的に」スクリーニングするための検査です。CARSは自閉症診断の「確定診断ツール」であり、S-S法は言語発達遅滞の「詳細評価」用で、いずれもスクリーニングには不向きです。一方c~eは、発達全般を迅速かつ広く評価でき、スクリーニングに適した検査です。
---
【各選択肢の解説】
a. 新装版CARS小児自閉症評定尺度
❌ スクリーニングに不適切。15項目について1~4点で評価し、合計得点で自閉症の有無を「診断する」ツールです。スクリーニングではなく「確定診断」目的であり、専門家による詳細な評価が必要です。
b. 〈S-S法〉言語発達遅滞検査
❌ スクリーニングに不適切。言語発達遅滞児を対象とした「詳細評価検査」です。対象が限定的(遅滞が疑われる児)であり、集団スクリーニングには向きません。
c. 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
✅ スクリーニングに適切。生後0~6歳を対象に「姿勢・運動・手指」「栄養」「言語」「社会性」など広範な発達領域を評価でき、短時間で実施可能な標準検査です。
d. KIDS乳幼児発達スケール
✅ スクリーニングに適切。生後1ヶ月~36ヶ月を対象に、認知・言語・社会性など多領域を効率的に評価します。スクリーニング目的で開発されました。
e. DENVERIIデンバー発達判定法
✅ スクリーニングに適切。生後2週間~6歳を対象とした国際標準のスクリーニングツールで、運動・言語・認知・社会性を広く短時間で評価可能です。
---
【試験対策ポイント】
スクリーニング検査vs詳細評価検査の区別:
| 検査 | 特徴 | 対象領域 | 用途 |
|---|---|---|---|
| CARS | 15項目・1~4点評定 | 自閉症症状のみ | 確定診断 |
| S-S法 | 言語領域に特化 | 言語能力の詳細分析 | 言語遅滞児の評価 |
| 遠城寺式 | 0~6歳・5領域 | 発達全般 | スクリーニング |
| KIDS | 1~36ヶ月・多領域 | 発達全般 | スクリーニング |
| DENVEII | 2週~6歳・国際標準 | 発達全般 | スクリーニング |
頻出の誤解:
- CARSは「自閉症スクリーニング検査」ではなく「自閉症診断検査」
- S-S法は「言語発達スクリーニング」ではなく「言語発達遅滞の詳細検査」