STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第25回 言語聴覚士国家試験 第91問

聴力検査第25回
ティンパノグラムについて正しいのはどれか
  1. 1.感音難聴 ― C型
  2. 2.癒着性中耳炎 ― B型 ✓
  3. 3.滲出性中耳炎 ― A型
  4. 4.耳小骨連鎖離断 ― As型
  5. 5.耳硬化症 ― Ad型

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 癒着性中耳炎 ― B型 癒着性中耳炎では中耳腔内の圧が正常に形成されず、コンプライアンス(耳管音響コンプライアンス)が著しく低下するため、B型(フラットな波形)を示します。A型・As型・Ad型の中では、コンプライアンスが最も低い特徴的なティンパノグラム型です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 感音難聴 ― C型 ❌ 誤り。感音難聴は内耳以降の障害であり、ティンパノグラムは中耳機能を検査する検査のため「正常型(A型)」を示します。ティンパノグラムで異常が出現するのは中耳病変に限定されます。 2. 癒着性中耳炎 ― B型 ✅ 正しい。癒着性中耳炎では鼓膜と中耳腔が癒着し、中耳腔の圧が形成されず、コンプライアンスが極めて低下します。その結果、音圧レベルの変化に対する反応が鈍くなり、B型(フラットで反応の乏しい波形)となります。 3. 滲出性中耳炎 ― A型 ❌ 誤り。滲出性中耳炎は中耳腔に液体が貯留し、圧が負圧(=中耳腔の圧が-100daPaより低い)を示すため、「C型」です。A型は正常中耳を示します。 4. 耳小骨連鎖離断 ― As型 ❌ 誤り。耳小骨連鎖離断は中耳圧は正常に形成されるが、耳小骨が連鎖断裂して可動性が増加するため、「Ad型」(コンプライアンスが異常に高い)を示します。As型ではなくAd型が正答です。 5. 耳硬化症 ― Ad型 ❌ 誤り。耳硬化症はアブミ骨底がアブミ骨窓に固着し、可動性が低下するため、コンプライアンスが減少し、「As型」を示します。Ad型は正答ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 ティンパノグラム分類表(中耳病変との対応) | ティンパノグラム型 | 圧(daPa) | コンプライアンス | 主な原因疾患 | |---|---|---|---| | A型(正常) | 0 | 正常 | 正常中耳 | | As型 | 0 | 低下 | 耳硬化症、アブミ骨固着 | | Ad型 | 0 | 高度に増加 | 耳小骨連鎖離断、鼓膜弛緩部穿孔 | | B型 | 形成されない | 著しく低下 | 癒着性中耳炎、鼓膜穿孔、中耳炎術後癒着 | | C型 | −100以下(負圧) | 正常~低下 | 滲出性中耳炎、耳管機能不全 | キーワード整理 - 感音難聴:ティンパノグラムは「必ずA型」(中耳は正常) - C型=負圧=液貯留(滲出性中耳炎の典型) - As型:コンプライアンス「減少」(アブミ骨が硬い) - Ad型:コンプライアンス「増加」(耳小骨が動きすぎる) - B型:最も異常度が高い波形(圧が形成されない) 紛らわしい選択肢の区別法 - 4番と5番の違い:どちらもA型が基準だが、「As」か「Ad」かで区別 → 耳硬化症は「固い」=「小さ
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