第25回 言語聴覚士国家試験 第95問
聴力検査第25回
誤っている組み合わせはどれか
- 1.歪語音 ― 両耳語音明瞭度検査
- 2.トーンバースト ― 自記オージオメトリー ✓
- 3.クリック音 ― 聴性脳幹反応(ABR)
- 4.純音 ― インピーダンスオージオメトリー
- 5.混合変調音 ― 聴性定常反応(ASSR)
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — トーンバースト ― 自記オージオメトリー
トーンバーストは周波数特性の明確化や周波数別の詳細な聴力測定に用いられる刺激音ですが、自記オージオメトリーの被検者応答音としては適さない。自記オージオメトリーは純音を刺激音として使用し、被検者の押釦操作により聴力曲線が自動記録される検査法であり、トーンバーストではなく純音が標準刺激音である。
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【各選択肢の解説】
1. 歪語音 ― 両耳語音明瞭度検査
✅ 正しい。両耳語音明瞭度検査(語音明瞭度検査)では、歪語音(語音を高周波成分をカットした音声)が用いられ、補聴器装用効果判定や中枢聴覚経路の評価に使用される。
2. トーンバースト ― 自記オージオメトリー
❌ 誤り。自記オージオメトリーの刺激音は純音である。トーンバースト(短時間のバースト波形)は周波数特性の測定には有用だが、自記オージオメトリーの自動記録システムには適切ではない。
3. クリック音 ― 聴性脳幹反応(ABR)
✅ 正しい。ABRの標準刺激音はクリック音である。短い継続時間と急峻な立ち上がりを持つため、脳幹路のニューロン同期を誘発し、I~VII波を明確に記録できる。
4. 純音 ― インピーダンスオージオメトリー
✅ 正しい。ティンパノメトリーおよび中耳筋反射検査は、純音(通常226Hzまたは1kHz)を刺激音として用いる。耳道内の音圧変化を測定するため純音が標準である。
5. 混合変調音 ― 聴性定常反応(ASSR)
✅ 正しい。ASSRは混合変調音(amplitude-modulated tone:振幅変調音)を刺激として、EEGに同期した周波数成分を抽出する。周波数別の聴力評価が可能である。
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【試験対策ポイント】
各聴力検査と刺激音の対応(頻出)
| 検査名 | 標準刺激音 | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 純音聴力検査 | 純音 | ISO基準周波数 |
| 自記オージオメトリー | 純音 | 自動記録式・被検者依存性低 |
| 語音明瞭度検査 | 歪語音/正常語音 | 補聴効果判定に使用 |
| ABR | クリック音 | 脳幹路評価・乳幼児検査 |
| ティンパノメトリー | 純音(226Hz/1kHz) | 中耳機能評価 |
| 中耳筋反射検査 | 純音 | 反回神経・顔面神経評価 |
| ASSR | 混合変調音 | 周波数別聴力評価 |
試験頻出:刺激音を間違える受験生が多い。各検査の原理と刺激音の特性(継続時間・周波数特性)を関連付けて暗記する。