第26回 言語聴覚士国家試験 第108問
精神医学第26回
パニック障害に伴いやすい症状はどれか。
a.予期不安
b.常同症
c.醜形恐怖
d.赤面恐怖
e.広場恐怖
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e(予期不安、広場恐怖)
パニック障害の中核症状は急激なパニック発作であり、これに伴う心理的反応として「予期不安」(次の発作への恐怖)と「広場恐怖」(発作が起きた場所や逃げられない状況への回避)が顕著に現れます。これら2つはパニック障害の診断基準に明記されており、患者の日常生活を著しく制限する特徴的な症状です。
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【各選択肢の解説】
a. 予期不安
✅ 正しい。パニック発作後、「また発作が起こるのではないか」という恐怖が持続し、患者の生活の質を大きく低下させます。これはパニック障害の診断基準の重要な要素です。
b. 常同症
❌ 誤り。常同症(同じ動作の繰り返し)は自閉症スペクトラム障害や強迫性障害などに特徴的であり、パニック障害に伴いません。
c. 醜形恐怖
❌ 誤り。醜形恐怖(自分の外見が醜いと思い込む恐怖)は「身体醜形障害」に特徴的であり、パニック障害の直接的な症状ではありません。
d. 赤面恐怖
❌ 誤り。赤面恐怖は「社交不安障害」の中核症状です。パニック障害の発作は「急激な突然の恐怖」で、他者の評価への恐怖ではありません。
e. 広場恐怖
✅ 正しい。パニック発作の経験後、その場から逃げられない状況(駅、バス、人混みなど)を極度に回避するようになります。パニック障害の3分の2以上が広場恐怖を併発します。
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【試験対策ポイント】
パニック障害と他の不安障害の鑑別
| 障害名 | 中核症状 | 伴いやすい症状 |
|---|---|---|
| パニック障害 | パニック発作(突発的) | 予期不安、広場恐怖 |
| 社交不安障害 | 対人場面での不安 | 赤面恐怖、発汗、震え |
| 身体醜形障害 | 外見の欠陥への恐怖 | 醜形恐怖、鏡凝視 |
| 強迫症 | 侵入思考への不安 | 常同症、強迫行為 |
重要知識:
- 広場恐怖は「パニック障害がなくても存在」することがあるが、パニック障害患者の60~80%が併発
- 予期不安=発作の恐怖で、これがさらに発作を誘発する悪循環
- 赤面恐怖・醜形恐怖は「自分がどう見えるか」の評価的恐怖であり、パニック障害の「予測不可能な恐怖」と異なる