第26回 言語聴覚士国家試験 第128問
心理測定法第26回
対立仮説が正しいとき、データに基づいて帰無仮説を保持する確率を表すのはどれか。
- 1.第 1 種の誤りの確率
- 2.第 2 種の誤りの確率 ✓
- 3.有意水準
- 4.p 値
- 5.検定力
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 第2種の誤りの確率
対立仮説が実際に正しい状況で、帰無仮説を棄却できず保持してしまう誤りを第2種の誤り(β:ベータ)といいます。この確率が問われています。
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【各選択肢の解説】
1. 第1種の誤りの確率
❌ 誤り。第1種の誤りは「帰無仮説が正しいのに棄却してしまう」確率で、有意水準α(通常0.05)として設定されるものです。対立仮説が正しい場合ではなく、帰無仮説が正しい場合の誤りです。
2. 第2種の誤りの確率
✅ 正しい。対立仮説が実際に正しい状況(真の効果が存在する)で、データから帰無仮説を棄却できず保持してしまう誤りです。この確率はβ(ベータ)と表記され、「偽陰性」に相当します。
3. 有意水準
❌ 誤り。有意水準は第1種の誤りの確率αで、通常0.05または0.01に設定されます。第2種の誤りではなく、帰無仮説が真のときの誤りに関する値です。
4. p値
❌ 誤り。p値は「帰無仮説が正しいと仮定したときに、観測データ以上に極端な結果が得られる確率」で、有意性の判定に用いられます。第2種の誤りの確率そのものではありません。
5. 検定力
❌ 誤り。検定力は「対立仮説が正しいとき、それを正しく棄却できる確率」で、1-β(1マイナスベータ)として表されます。第2種の誤り確率βの補集合であり、β自体ではありません。
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【試験対策ポイント】
仮説検定における誤りと確率:
| 実際の状態 | 帰無仮説を棄却 | 帰無仮説を保持 |
|---|---|---|
| 帰無仮説が正しい | 第1種の誤り(α) | 正しい決定 |
| 対立仮説が正しい | 正しい決定 | 第2種の誤り(β) |
キーワード整理:
- 第1種の誤り(α):偽陽性。帰無仮説が正しいのに棄却
- 第2種の誤り(β):偽陰性。対立仮説が正しいのに保持
- 有意水準:α値として事前に設定(0.05など)
- 検定力:1-β。効果を正しく検出できる確率
- サンプルサイズ↑ → 検定力↑、β↓
紛らわしい点:
問題文「対立仮説が正しいとき、帰無仮説を保持する」→これが第2種の誤りの定義そのものです。p値や有意水準と混同しないこと。