STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第131問

臨床心理学第26回
認知療法に関係するのはどれか。 a.スキーマ b.推論の誤り c.自動思考 d.集合的無意識 e.自我 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b,c 認知療法はアメリカの精神科医アルバート・エリスとアーロン・ベックにより開発された心理療法で、人間の思考パターンの歪みを認識し修正することで、感情や行動の変化を促す治療法です。a、b、cはすべて認知療法の中核概念であり、この理論の基本的な構成要素となっています。 --- 【各選択肢の解説】 a. スキーマ ✅ 正しい。スキーマとは、過去の経験に基づいて形成される認知的枠組み・信念体系のことで、新しい情報を解釈する際の基礎となります。認知療法では、個人の無適応的なスキーマの同定と修正が治療の重要な課題です。 b. 推論の誤り ✅ 正しい。推論の誤り(認知の歪み)は認知療法の中心的な概念であり、全か無か思考、破局化、根拠のない一般化など、非論理的で偏った思考パターンを指します。これらの誤りを認識し修正することが治療目標です。 c. 自動思考 ✅ 正しい。自動思考とは、意識的努力なしに自動的に浮かぶ思考のことで、認知療法では自動思考を記録・検討し、より適応的な思考へと変容させることが重要な技法です。 d. 集合的無意識 ❌ 誤り。集合的無意識はユングの分析心理学の概念であり、個人を超えた人類共通の無意識層を指します。認知療法とは直接関係がなく、むしろ精神分析的アプローチの領域です。 e. 自我 ❌ 誤り。自我(ego)はフロイトの精神分析理論における構造的概念(id、ego、superego)の一部であり、精神分析的な枠組みに属します。認知療法の理論体系には含まれません。 --- 【試験対策ポイント】 認知療法と他の心理療法の区別 | 理論 | 創始者 | 中核概念 | 特徴 | |---|---|---|---| | 認知療法 | ベック、エリス | 自動思考、推論の誤り、スキーマ | 思考パターンの修正に焦点 | | 精神分析 | フロイト | 無意識、id/ego/superego、転移 | 無意識動機の探索 | | 分析心理学 | ユング | 集合的無意識、シャドウ、元型 | 象徴的意味の追求 | | 行動療法 | スキナー、ウォルペ | 条件付け、強化スケジュール | 行動修正に焦点 | 認知療法の主要概念 スキーマ:個人の基本的信念体系(「自分は価値がない」など) 自動思考:日常的に浮かぶ無意識的思考 推論の誤り:全か無か思考、破局化、読心術、など 認知的三角形:思考→感情→行動の相互関係 出題のコツ:精神分析系と認知療法系を混ぜて、混同を狙う
関連

▶ 第26回 全問一覧

▶ 臨床心理学 の過去問一覧