STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第26回 言語聴覚士国家試験 第132問

心理測定法第26回
発達研究について正しいのはどれか。 a.縦断的方法の研究対象は、子どもの発達に限定される。 b.縦断的方法は、対象者数が 1 でも成立する。 c.横断的方法は、異なる年齢集団からデータを収集する。 d.横断的方法は、特定の大きな社会的出来事が発達に及ぼす影響を捉えられる。 e.横断的方法は、縦断的方法に比べて発達的変化をより正確に捉えられる。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — b,c 発達研究の方法論として、縦断的方法(同一集団を時間経過で追跡)と横断的方法(異なる年齢集団を同時期に調査)の特徴を正確に理解することが重要です。b(縦断的方法は対象者数1でも成立)とc(横断的方法は異なる年齢集団からデータを収集)が正しい記述です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 縦断的方法の研究対象は、子どもの発達に限定される。 ❌ 誤り。縦断的方法は、子どもだけでなく成人や高齢者の発達変化、加齢変化を研究する際にも広く用いられます。同一対象を時間経過で追跡するという方法論的特徴があるため、研究対象の年齢域に限定はありません。 b. 縦断的方法は、対象者数が1でも成立する。 ✅ 正しい。縦断的方法は同一個体を時間をかけて追跡するため、理論上は個人単位のケーススタディでも成立します。1人の子どもの言語発達を年単位で詳細に記録するといった研究も縦断的研究に該当します。 c. 横断的方法は、異なる年齢集団からデータを収集する。 ✅ 正しい。横断的方法の定義そのものです。3歳児群・4歳児群・5歳児群のように異なる年齢の集団を同一時期に調査し、年齢による差異から発達的変化を推測します。 d. 横断的方法は、特定の大きな社会的出来事が発達に及ぼす影響を捉えられる。 ❌ 誤り。社会的出来事の影響(例:戦争、パンデミック、教育改革)を捉えるには、同じ集団を時間経過で追跡する縦断的方法が適切です。横断的方法は同一時期の比較であるため、出来事による「時間的変化」は捉えにくいです。 e. 横断的方法は、縦断的方法に比べて発達的変化をより正確に捉えられる。 ❌ 誤り。むしろ逆です。横断的方法は異なる年齢集団を比較するため、年齢以外の要因(コーホート効果:世代による違い)の影響を排除できず、真の発達変化の把握が難しい可能性があります。同一個体の経時追跡である縦断的方法の方が発達的変化をより正確に捉えられます。 --- 【試験対策ポイント】 | 項目 | 縦断的方法 | 横断的方法 | |---|---|---| | **定義** | 同一対象を時間経過で追跡 | 異なる年齢集団を同一時期に調査 | | **時間** | 長期間(年〜数年) | 短期間(同時期) | | **対象者数** | 少数でも成立(1人でも可) | 多数必要(年齢別集団) | | **コスト** | 高い(脱落、追跡困難) | 低い(1回の調査) | | **社会的出来事の影響** | ✅ 捉えやすい | ❌ 捉えにくい | | **発達的変化の正確性** | ✅ 高い(真の発達変化) | ❌ コーホート効果の混在リスク | | **優位性の根拠** | 同一個体の個人内変化を直接観察 | 異年齢間比較は年齢要因以外を排除困難 | **紛らわしい知識の区別:** - 「対象者数1でも成立」=縦断的方法の特徴 - 「異なる年齢集団」=横断的方法の定義 - 「社会的出
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