第26回 言語聴覚士国家試験 第147問
関係法規第26回
児童虐待防止法について正しいのはどれか。
a.減食や長時間の放置は児童虐待に該当しない。
b.児童虐待防止法が対象とする児童は 12 歳未満である。
c.児童相談所は被虐待児を保護できる。
d.児童の福祉に関わる者は虐待の早期発見に努めなければならない。
e.児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者には通告義務がある。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — c,d,e
児童虐待防止法は児童の身体的・心理的虐待から保護することを目的とし、児童相談所の権限、福祉関係者の義務、国民の通告責任を定めています。c・d・eの3つがすべて正しい規定です。
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【各選択肢の解説】
a. 減食や長時間の放置は児童虐待に該当しない。
❌ 誤り。児童虐待防止法第2条で、減食や長時間の放置は「ネグレクト(保護の怠慢・放棄)」に分類される児童虐待に該当します。身体的虐待だけでなく、心身の発達に支障をきたす養育の拒否も虐待として扱われます。
b. 児童虐待防止法が対象とする児童は12歳未満である。
❌ 誤り。児童虐待防止法が対象とする児童は「18歳未満」です。12歳は児童の一部に過ぎず、中学生や高校生も法的保護の対象となります。児童福祉法の定義に準じています。
c. 児童相談所は被虐待児を保護できる。
✅ 正しい。児童相談所は児童虐待防止法第9条に基づき、被虐待児を「一時保護」する権限を有します。緊急時には児童の安全確保のため、親の同意なく施設入所措置を講じることができます。
d. 児童の福祉に関わる者は虐待の早期発見に努めなければならない。
✅ 正しい。児童虐待防止法第5条で、児童福祉に関する職務に従事する者(医師・教員・言語聴覚士を含む)には「虐待の早期発見に努める責務」が規定されています。これは努力義務です。
e. 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者には通告義務がある。
✅ 正しい。児童虐待防止法第14条で、虐待を受けたと思われる児童を発見した者は「児童相談所または市町村に通告しなければならない」と定められています。これは「努力義務」ではなく「絶対的義務」であり、言語聴覚士も該当します。
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【試験対策ポイント】
児童虐待防止法の重要項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象児童 | 18歳未満(12歳ではない) |
| 虐待の種類 | 身体的虐待・心理的虐待・性的虐待・ネグレクト |
| ネグレクト例 | 減食・長時間放置・不潔な衣服・医療拒否 |
| 児童相談所の権限 | 一時保護・立ち入り調査・家庭訪問 |
| 福祉職者の責務 | 早期発見に努める(努力義務) |
| 発見者の義務 | 通告義務(努力義務ではなく絶対義務) |
| 通告先 | 児童相談所または市町村 |
**紛らわしい点の区別**
- 「発見に努める」(c,d)=努力義務
- 「虐待を思われる児童を発見時の通告」(e)=絶対義務
言語聴覚士は医療職・福祉職として両方の責務を負う。