第26回 言語聴覚士国家試験 第167問
言語発達障害学第26回
誤っている組合せはどれか。
- 1.太田ステージ評価 ————— Piaget,J. の認知発達段階
- 2.ポーテージプログラム ——— 家庭療育
- 3.DN-CAS ————————— プランニング
- 4.DAM —————————— 動作性知的発達水準
- 5.M-CHAT ————————— 発達プロフィール ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — M-CHAT ————————— 発達プロフィール
M-CHATはスクリーニング検査であり、発達プロフィールを作成する検査ではありません。M-CHATは生後16~30ヶ月の乳幼児における自閉症スペクトラム障害(ASD)の可能性をスクリーニングすることが目的で、詳細な発達領域別の評価結果(発達プロフィール)は得られません。
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【各選択肢の解説】
1. 太田ステージ評価 ————— Piaget,J. の認知発達段階
✅ 正しい。太田ステージ評価は発達段階を0~6ステージに分類し、Piaget(ピアジェ)の認知発達段階(感覚運動期→前操作期→具体的操作期→形式的操作期)と関連付けた評価法です。特に重度・重複障害児の認知発達を評価します。
2. ポーテージプログラム ——— 家庭療育
✅ 正しい。ポーテージプログラムは米国の家庭訪問型早期療育プログラムで、0~6歳の発達遅滞児を対象に家庭での療育を実施することが特徴です。親との協働による家庭内学習が核となります。
3. DN-CAS ————————— プランニング
✅ 正しい。DN-CAS(認知評価体系:Cognitive Assessment System)は認知処理能力をPLAN(プランニング)・Attention(注意)・Simultaneous(同時処理)・Successive(継次処理)の4軸で測定します。プランニングは「問題解決戦略の立案」を評価します。
4. DAM —————————— 動作性知的発達水準
✅ 正しい。DAM(Draw A Man Test:人物描画テスト)は子どもが人物を描く動作から知的発達水準を推定する検査です。描画の詳細さから認知・運動発達の水準を評価します。
5. M-CHAT ————————— 発達プロフィール
❌ 誤り。M-CHAT(Modified Checklist for Autism in Toddlers:改訂版幼児自閉症チェックリスト)はスクリーニング検査であり、発達プロフィール(領域別の詳細な発達評価結果)を提供する検査ではありません。ASDの可能性の有無のみを判定します。
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【試験対策ポイント】
発達評価検査の分類表:
| 検査名 | 対象年齢 | 目的 | 評価内容 |
|---|---|---|---|
| **M-CHAT** | 16~30ヶ月 | スクリーニング | ASD可能性の有無のみ |
| **Bayley-III** | 1~42ヶ月 | 詳細評価 | 認知・運動・言語の発達プロフィール |
| **WISC-IV** | 6~16歳 | IQ測定 | 言語理解・知覚推理など4指標 |
| **DAM** | 3~13歳 | 知的発達推定 | 描画点数から知能指数換算 |
| **太田ステージ** | 全年齢対象 | 認知発達段階評価 | Piaget理論と統合 |
| **DN-CAS** | 5~17歳 | 認知処理能力 | PLAN・注意・同時・継次処理 |
重要否定知識:
- M-CHATはスクリーニングツール→「陽性=ASD確定」ではなく「医師の診断が必要」
- Bayley-IIIはプロフィール作成可→M-CHATはプロフィール作成不可が異なる
- ポーテージプログラムは親教育モデル→セラピストが一方的に行う訓練ではない