第26回 言語聴覚士国家試験 第169問
言語発達障害学第26回
LC スケールの課題で「心の理論」が評価できるのはどれか。
- 1.論理的表現
- 2.時間的な語
- 3.状況画の理解 ✓
- 4.疑問詞の理解
- 5.じゃんけんのルールの説明
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 状況画の理解
LCスケール(Language and Cognition Scale)は認知・言語発達を総合的に評価する検査です。「状況画の理解」課題では、登場人物の行動や選択の背景にある信念や意図を推測させる問題が含まれており、これは心の理論(Theory of Mind)の評価として適切です。心の理論とは他者の信念・欲求・意図が自分と異なる可能性を理解する能力で、社会的認知の発達を示す重要な指標となります。
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【各選択肢の解説】
1. 論理的表現
❌ 誤り。論理的表現は論理的思考や因果関係の理解を評価するもので、他者の心的状態の推測能力である心の理論とは直結しません。認知発達の一側面ですが、心の理論の評価ではありません。
2. 時間的な語
❌ 誤り。時間的な語(「前」「後」など)の理解は、時系列概念や言語理解の発達段階を評価するものです。心の理論とは無関係であり、より下位の言語機能の評価です。
3. 状況画の理解
✅ 正しい。状況画の理解課題では、例えば「AさんはBさんが部屋にいないことを知らない」というような、人物の信念や知識状態を推測させる問題が出題されます。これは心の理論評価の典型的な形式です。
4. 疑問詞の理解
❌ 誤り。「何」「どこ」「いつ」などの疑問詞の理解は、言語的な質問形式の習得段階であり、他者の心的状態を理解する能力とは別です。より基礎的な言語機能の評価となります。
5. じゃんけんのルールの説明
❌ 誤り。ルール説明は規則理解と表現能力を評価するもので、自分の行動の説明に過ぎません。他者の信念や意図の推測を含まないため、心の理論の評価にはなりません。
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【試験対策ポイント】
| 評価対象 | 課題形式 | 評価内容 |
|---|---|---|
| 心の理論 | 状況画の理解・誤信念課題 | 他者の信念・意図・知識状態の推測 |
| 論理的思考 | 因果関係・理由の説明 | 事象の関係性の理解 |
| 時間概念 | 時間的語彙・過去未来の理解 | 時系列の把握 |
| 規則理解 | ルール説明・ゲーム遂行 | 規則の内容理解と説明能力 |
キーワード:心の理論=他者の心的状態(信念・意図・知識)を推測する能力。4~5歳で発達が顕著。→状況画で「この人は何を思っているのか」を推測させる課題が典型的。