第26回 言語聴覚士国家試験 第184問
嚥下障害第26回
表在知覚について、部位と支配神経との組合せで誤っているのはどれか。
a.前額 ———— 顔面神経
b.口唇 ———— 三叉神経
c.喉頭 ———— 迷走神経
d.軟口蓋 ——— 舌咽神経
e.舌後方 ——— 舌下神経
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e
嚥下関連臓器の表在知覚(触覚・痛覚)支配は、脳神経の機能的役割(感覚線維)に基づいています。前額は三叉神経(V)が支配し、顔面神経(VII)ではありません。また舌後方の知覚は舌咽神経(IX)が支配し、舌下神経(XII)は舌運動のみを担当するため、aとeが誤りです。
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【各選択肢の解説】
a. 前額 ———— 顔面神経
❌ 誤り。前額の表在知覚は三叉神経(V・眼神経分枝)が支配します。顔面神経(VII)は表情筋や味覚を担当し、前額の知覚は支配していません。
b. 口唇 ———— 三叉神経
✅ 正しい。口唇の表在知覚(触覚・痛覚)は三叉神経の上顎神経(V-2)および下顎神経(V-3)が支配します。これは嚥下初期段階で極めて重要です。
c. 喉頭 ———— 迷走神経
✅ 正しい。喉頭の表在知覚は迷走神経(X)の上喉頭神経内枝が支配します。誤嚥防止の咳反射に関わる重要な経路です。
d. 軟口蓋 ——— 舌咽神経
✅ 正しい。軟口蓋の表在知覚は舌咽神経(IX)が支配します。嚥下反射の求心路として機能し、咽頭期の開始に関与します。
e. 舌後方 ——— 舌下神経
❌ 誤り。舌後方の表在知覚は舌咽神経(IX)が支配します。舌下神経(XII)は舌の運動神経(舌外筋・舌内筋)のみを支配し、感覚線維は含みません。
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【試験対策ポイント】
嚥下関連臓器の脳神経支配(感覚)早見表:
| 部位 | 表在知覚(感覚) | 味覚 | 運動 |
|---|---|---|---|
| 舌前2/3 | V(三叉神経) | VII(顔面神経) | XII(舌下神経) |
| 舌後1/3 | IX(舌咽神経) | IX(舌咽神経) | XII(舌下神経) |
| 口唇 | V(三叉神経) | ※唇の味覚評価なし | VII(表情筋) |
| 軟口蓋 | IX(舌咽神経) | — | X(咽頭造挙筋) |
| 喉頭 | X(上喉頭内枝) | — | X(反回神経) |
| 前額 | V(眼神経) | — | VII(表情筋) |
頻出ミス回避法:
- 舌下神経(XII)は「運動のみ」→感覚は関わらない
- 舌咽神経(IX)は「舌後方の全機能」を支配(感覚・味覚・咽頭運動支援)
- 顔面神経(VII)は前頭部の感覚を支配しない(口腔周囲の味覚のみ)
- 嚥下反射の求心路:舌咽神経(IX)と上喉頭神経内枝(X)がペアで機能