第26回 言語聴覚士国家試験 第185問
嚥下障害第26回
嚥下の随意的惹起能力を評価する簡易検査はどれか。
- 1.食物テスト
- 2.頸部聴診法
- 3.咳反射テスト
- 4.改訂水飲みテスト
- 5.反復唾液嚥下テスト ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 反復唾液嚥下テスト
反復唾液嚥下テスト(RSST)は、患者が自発的に何度も唾液を嚥下できるかを観察し、嚥下の随意的惹起能力を直接評価します。嚥下反射の有無ではなく、患者の随意的な嚥下制御能力を測定する最も簡潔な検査です。
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【各選択肢の解説】
1. 食物テスト
❌ 誤り。食物テストは実際の食べ物を用いた検査で、誤嚥や窒息のリスク検査になるため、嚥下機能の詳細評価には用いられますが、「随意的惹起能力」を特異的に評価する目的ではありません。
2. 頸部聴診法
❌ 誤り。嚥下時の音声変化(湿った声など)から嚥下機能を間接的に推測する検査です。随意的惹起能力を直接評価できません。
3. 咳反射テスト
❌ 誤り。咳反射テストは誤嚥時の保護気道反射の有無を評価するものであり、嚥下の随意的惹起能力ではなく、反射的な防御機能を測定します。
4. 改訂水飲みテスト(MWST)
❌ 誤り。MWSTは誤嚥スクリーニングが主目的で、少量の水を嚥下させて嗄声・咳・呼吸変化を観察します。随意的惹起能力ではなく「誤嚥リスク」評価が中心です。
5. 反復唾液嚥下テスト(RSST)
✅ 正しい。患者が自分のペースで30秒間に何回唾液を嚥下できるかをカウントします。随意的な嚥下制御能力を直接・簡便に評価でき、嚥下困難のスクリーニングに有用です(正常:≥3回/30秒)。
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【試験対策ポイント】
嚥下評価検査の分類(随意性vs反射性)
| 検査名 | 評価対象 | 随意性 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| RSST | 唾液嚥下の繰り返し能力 | 随意的 | 最も簡便 |
| MWST | 誤嚥スクリーニング | 随意的(水を指示で嚥下) | 簡便 |
| 食物テスト | 実食時の嚥下機能 | 随意的 | 中程度(リスク高) |
| 咳反射テスト | 誤嚥時の防御反射 | 反射的 | 簡便 |
| 頸部聴診法 | 嚥下音の変化 | 間接評価 | 簡便 |
| VE・VF | 嚥下運動の可視化 | 詳細評価 | 精密 |
重要:「随意的惹起能力」=患者が自分で意識的に嚥下できるか
→RSSТが唯一直接測定できる検査