第26回 言語聴覚士国家試験 第189問
聴覚系第26回
誤っている組合せはどれか。
- 1.口蓋裂 —————————————— 滲出性中耳炎
- 2.ダウン症候群 ——————————— 知的能力障害
- 3.先天性外耳道閉鎖症 ———————— 小耳症
- 4.CHARGE症候群 —————————— 視覚聴覚二重障害
- 5.トリーチャー・コリンズ症候群 ——— 後迷路性難聴 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — トリーチャー・コリンズ症候群 —— 後迷路性難聴
トリーチャー・コリンズ症候群は顔面頭部骨格形成不全に伴う症候群であり、耳小骨の奇形や外耳道閉鎖などの「伝音難聴」を特徴とします。後迷路性難聴(中枢性聴覚障害)ではなく、伝音難聴または混合難聴が正しい組み合わせです。
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【各選択肢の解説】
1. 口蓋裂 —— 滲出性中耳炎
✅ 正しい。口蓋裂患者では軟口蓋の筋肉(主に口蓋帆張筋)の付着異常により、耳管機能が低下します。その結果、中耳腔への通気性が悪くなり、滲出性中耳炎(非化膿性中耳炎)を高率に伴うことが知られています。
2. ダウン症候群 —— 知的能力障害
✅ 正しい。ダウン症候群(21トリソミー)の主要症状は知的能力障害です。また、先天性心疾患、斜視、難聴(滲出性中耳炎による伝音難聴が多い)も伴いやすい特徴があります。
3. 先天性外耳道閉鎖症 —— 小耳症
✅ 正しい。先天性外耳道閉鎖症は外耳道の形成不全であり、小耳症(耳介形態異常)を高率に合併します。両者は同じ第1・第2鰓弓由来の構造異常で、しばしば同時に発生します。
4. CHARGE症候群 —— 視覚聴覚二重障害
✅ 正しい。CHARGE症候群(C:心奇形、H:後鼻孔閉鎖、A:大動脈弓異常、R:網膜異常、G:生殖器異常、E:耳介異常)は、視覚障害(網膜異常)と聴覚障害(耳介異常・中耳奇形による難聴)の両者を伴うため、二重障害児となることが多いです。
5. トリーチャー・コリンズ症候群 —— 後迷路性難聴
❌ 誤り。トリーチャー・コリンズ症候群は第1・第2鰓弓由来構造の形成不全であり、外耳道閉鎖・耳小骨奇形(槌骨と砧骨の癒合、あぶみ骨欠損など)による「伝音難聴」が主体です。後迷路性難聴(脳幹・聴神経・中枢聴覚経路の病変)ではありません。
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【試験対策ポイント】
難聴の部位別分類:
| 難聴のタイプ | 部位 | 代表疾患 |
|---|---|---|
| 伝音難聴 | 外耳・中耳 | 口蓋裂、トリーチャー・コリンズ症候群、先天性外耳道閉鎖 |
| 感音難聴 | 内耳(蝸牛) | 先天性CMV感染、CHARGE症候群 |
| 後迷路性難聴 | 聴神経・脳幹・中枢 | 聴神経腫瘍、脳腫瘍 |
頻出症候群と難聴の関連性:
- ダウン症候群→滲出性中耳炎(伝音難聴)
- CHARGE症候群→感音難聴+伝音難聴(混合難聴)が可能
- トリーチャー・コリンズ症候群→耳小骨奇形による伝音難聴
- 先天性外耳道閉鎖症→外耳道形態異常による