第26回 言語聴覚士国家試験 第193問
聴力検査第26回
インピーダンスオージオメトリーについて正しいのはどれか。
a.自覚的聴力検査である。
b.聴力レベルを測定できる。
c.鼓膜の可動性が不良だとインピーダンスは小さくなる。
d.ティンパノメトリーは静的コンプライアンスを測定する。
e.アブミ骨筋反射テストは聴神経腫瘍の診断に有用である。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — d,e
インピーダンスオージオメトリーは他覚的検査で、中耳機能と反射弓の状態を評価します。ティンパノメトリーは中耳のコンプライアンスを測定し、アブミ骨筋反射テストは神経機能の評価に有用です。聴力レベル(dB HL)そのものは測定できません。
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【各選択肢の解説】
a. 自覚的聴力検査である。
❌ 誤り。インピーダンスオージオメトリーは他覚的聴力検査です。被検者の応答(自覚)を必要としません。これにより、乳幼児や認知機能低下者の聴覚機能評価が可能になります。
b. 聴力レベルを測定できる。
❌ 誤り。インピーダンスオージオメトリーは中耳機能(インピーダンス)を測定するもので、聴力レベル(dB HL)は測定できません。聴力レベルを測定するには純音聴力検査が必要です。
c. 鼓膜の可動性が不良だとインピーダンスは小さくなる。
❌ 誤り。鼓膜の可動性が不良な場合、インピーダンスは大きくなります(コンプライアンスが低下するため)。逆に可動性が良好だとインピーダンスは小さくなります。
d. ティンパノメトリーは静的コンプライアンスを測定する。
✅ 正しい。ティンパノメトリーはプローブトーン(226Hz)を使用して、中耳のコンプライアンス(反応性)を周波数別に測定します。鼓膜・耳小骨連鎖の可動性を評価でき、A型~As型、Ad型、B型、C型などに分類されます。
e. アブミ骨筋反射テストは聴神経腫瘍の診断に有用である。
✅ 正しい。アブミ骨筋反射の消失パターンは聴神経腫瘍など後迷路障害の診断に有用です。一側性聴神経腫瘍では刺激側の反射が消失します(下丘から脳幹の通路が障害されるため)。また、反回神経麻痺による音声障害との鑑別にも応用されます。
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【試験対策ポイント】
**インピーダンスオージオメトリーの分類と特徴**
| 検査項目 | 測定内容 | 臨床的意義 |
|---|---|---|
| ティンパノメトリー | 中耳コンプライアンス(周波数別) | 滲出液・硬化症など中耳病変 |
| スタティックコンプライアンス | 最大コンプライアンス値 | 鼓膜・耳小骨連鎖の可動性 |
| アブミ骨筋反射テスト | 反射の有無・パターン | 後迷路障害・脳幹病変の検出 |
**自覚的検査 vs 他覚的検査**
- 自覚的:純音聴力検査(PTA)、語音明瞭度検査
- 他覚的:インピーダンスオージオメトリー、ABR(聴性脳幹反応)、OAE(耳音響放射)
**ティンパノメトリーの分類(重要)**
- A型(正常):コンプライアンス中等度
- As型(硬化症):コンプライアンス低下
- Ad型(耳小骨連鎖離断):コンプライアンス増加
- B型(滲出液・穿孔):コンプライアンス測定困難
- C型(耳管機能不全):陰圧
**聴神経腫瘍における反射パターン**
- 一側性腫瘍:刺激側反