第26回 言語聴覚士国家試験 第33問
臨床心理学第26回
アタッチメントの型について正しいのはどれか。
- 1.親が自分の親との間で形成した型と、親が自分の子どもとの間で形成する型とは無関係である。
- 2.安定型の子どもの親は子どもの信号に対する敏感性が低い。
- 3.乳児期に親との間で成立した型は、成長に応じて変化し得る。 ✓
- 4.不適切な養育を受けた子どもには回避型が多い。
- 5.ストレンジ・シチュエーション法では、親子が一緒に遊んでいるときの相互の関わりの頻度から型を測定する。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 乳児期に親との間で成立した型は、成長に応じて変化し得る。
アタッチメントの型は幼少期に形成されるものですが、その後の生活経験や環境の変化によって変容する可能性があるという点が最も重要な知識です。Ainsworth分類の4つの型は診断的なラベルではなく、発達段階や状況により柔軟に変化し得る特性を持ちます。特に治療的介入や環境改善によってより適応的なアタッチメント型への移行が報告されており、乳児期の型が固定的ではないことは発達臨床において実践的な意義を持ちます。
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【各選択肢の解説】
1. 親が自分の親との間で形成した型と、親が自分の子どもとの間で形成する型とは無関係である。
❌ 誤り。Hesse(1999)の「世代間伝達」の概念により、親のアタッチメント経験が子どもとの関係形成に強く影響することが実証されています。親自身の愛着スタイルは、無意識的に子育てに反映される傾向があります。
2. 安定型の子どもの親は子どもの信号に対する敏感性が低い。
❌ 誤り。Ainsworthの研究により、安定型アタッチメントを形成する子どもの親は「敏感さ(sensitivity)」が高く、子どもの泣きや信号に対して適切かつ迅速に応答する特徴があります。敏感性の低さは不安定型(抵抗/両価型など)と関連します。
3. 乳児期に親との間で成立した型は、成長に応じて変化し得る。
✅ 正しい。アタッチメント型は固定的ではなく、その後の発達段階における人間関係経験、療法的支援、環境の変化などにより修正・変容する可能性があります。これは発達的可塑性の観点から支持されている考え方です。
4. 不適切な養育を受けた子どもには回避型が多い。
❌ 誤り。不適切な養育(特にネグレクト)を受けた子どもには「抵抗/両価型(ambivalent)」や「混乱/無秩序型(disorganized)」が多く見られます。回避型は「親との相互作用が少ない」「反応性が低い」養育環境と関連する傾向があり、ネグレクトだけでは回避型が必ずしも多いわけではありません。
5. ストレンジ・シチュエーション法では、親子が一緒に遊んでいるときの相互の関わりの頻度から型を測定する。
❌ 誤り。Ainswickが開発したストレンジ・シチュエーション法は、「親の分離」「見知らぬ人との相互作用」「再会時の行動」に焦点を当てています。特に親からの分離と再会時における子どもの情動反応・行動パターン(接近、回避、抵抗など)から型を判定します。単なる一緒に遊ぶ頻度ではありません。
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【試験対策ポイント】
Ainsworth のアタッチメント4分類と特徴
| 型 | 親の敏感さ | 親への接近 | 分離時の反応 | 再会時の反応 |
|---|---|---|---|---|
| 安定型(B) | 高い | 積極的 | 蒸留感情あり | 親に落ち着く、慰められやすい |
| 回避型(A) | 低い | 消極的 | 少ない | 親を避ける、視線回避 |
| 抵抗型(C) | 不一貫 | 執着的 | 強い蒸留感情 | 親への接近と抵抗を混在 |
| 混乱型(D) | 不適切(虐