第26回 言語聴覚士国家試験 第35問
生涯発達心理学第26回
中年期に出現しないのはどれか。
- 1.親役割の縮小
- 2.更年期障害
- 3.空の巣症候群
- 4.アイデンティティ再体制化
- 5.統合性の獲得 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 統合性の獲得
統合性の獲得は老年期(65歳以降)に出現する発達課題です。エリクソンの発達段階論では、老年期は「統合性対絶望」の段階であり、この時期に人生全体を肯定的に統合できるかどうかが課題となります。中年期(45~65歳)では上記の1~4が典型的に出現します。
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【各選択肢の解説】
1. 親役割の縮小
✅ 正しい。中年期は子どもが独立していく時期であり、親としての役割が次第に縮小します。この変化は親のアイデンティティの再構築を促し、中年期特有の課題となります。
2. 更年期障害
✅ 正しい。中年期(特に45~55歳)にはホルモン変化に伴う更年期障害が出現します。生物学的な変化と心理社会的な適応が同時に求められる時期です。
3. 空の巣症候群
✅ 正しい。子どもが家を離れることで親(特に母親)が喪失感や目的喪失を経験する現象で、中年期の典型的な適応課題です。親役割の縮小と密接に関連しています。
4. アイデンティティ再体制化
✅ 正しい。中年期は親役割や職業役割の変化により、これまでのアイデンティティを再検討・再構築する時期です。人生の後半に向けた新たなアイデンティティ形成が課題となります。
5. 統合性の獲得
❌ 誤り。統合性の獲得はエリクソンの発達段階論における老年期(65歳以降)の発達課題です。人生全体を振り返り、これまでの経験を統合的に意味づける過程は老年期に典型的に出現します。
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【試験対策ポイント】
エリクソンの発達段階論(成人期以降)
| 段階 | 年齢 | 発達課題 | 出現する現象 |
|---|---|---|---|
| 青年期 | 18~25歳 | アイデンティティ対同一性喪失 | 自己探求・職業選択 |
| 成人初期 | 25~45歳 | 親密性対孤立 | 愛他的関係の構築 |
| **中年期** | **45~65歳** | **生成性対停滞** | 親役割の縮小・空の巣症候群・更年期障害・アイデンティティ再体制化 |
| **老年期** | **65歳以上** | **統合性対絶望** | **人生の統合・回顧** |
中年期(45~65歳)の特徴
- 親役割の縮小:子どもの独立
- 空の巣症候群:喪失感・目的喪失
- 更年期障害:ホルモン低下に伴う身体的・精神的変化
- アイデンティティ再体制化:新たな自己像の構築
- 生成性の葛藤:次世代への貢献と停滞の感覚
頻出ポイント
「統合性」「回顧」「人生全体の意味づけ」→すべて老年期のキーワード。中年期との区別が頻出。