第26回 言語聴覚士国家試験 第5問
内科学第26回
気管支喘息における気道の病態について誤っているのはどれか。
- 1.炎症
- 2.内腔拡張 ✓
- 3.粘膜浮腫
- 4.上皮剥離
- 5.過敏性亢進
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 内腔拡張
気管支喘息は気道の炎症と平滑筋収縮により気道が狭窄する疾患です。したがって「内腔拡張」は喘息の病態に矛盾します。喘息では気道内腔は狭小化(内腔狭小)するため、選択肢2は誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. 炎症
✅ 正しい。気管支喘息の基本的な病態は気道の慢性炎症です。好酸球、肥満細胞、T細胞などが浸潤し、サイトカイン(IL-4、IL-5など)が産生されます。
2. 内腔拡張
❌ 誤り。喘息では気道内腔は拡張ではなく「狭小化(狭窄)」します。平滑筋の収縮と粘膜浮腫により内腔が狭くなり、呼吸困難やぜんめい音が生じます。
3. 粘膜浮腫
✅ 正しい。喘息発作時に気道粘膜は浮腫となります。これにより気道抵抗が増加し、特に呼気時に気道が圧縮されて気流制限が悪化します。
4. 上皮剥離
✅ 正しい。喘息患者の気道上皮は慢性炎症により剥離(脱落)します。Curschmann螺旋体(喀痰中に見られる粘液栓)も上皮剥離の結果として形成されます。
5. 過敏性亢進
✅ 正しい。喘息患者の気道は非特異的刺激(ハウスダスト、冷気など)に対して過敏です。この気道過敏性の亢進は喘息の基本的な特性であり、診断や治療評価に用いられます(例:メタコリン吸入試験)。
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【試験対策ポイント】
気管支喘息の4つの病態:
| 病態 | 内容 | 臨床的影響 |
|---|---|---|
| 気道炎症 | 好酸球・肥満細胞の浸潤 | 慢性経過・再燃の基盤 |
| 平滑筋収縮 | 喘息発作時に顕著 | 可逆的気流制限 |
| 粘膜浮腫 | 気道内腔狭小化 | 気道抵抗↑↑ |
| 上皮剥離 | 慢性炎症により脱落 | 粘液栓形成・Curschmann螺旋体 |
「内腔○○○」の誤り選択肢に注意:喘息=拡張ではなく「狭窄」が基本。拡張を連想させる他の呼吸器疾患(COPD の気腫性変化など)と混同しやすい。