第26回 言語聴覚士国家試験 第65問
言語発達学第26回
前言語期の発達について誤っているのはどれか。
- 1.3 か月ころ吸啜反射が消失する。 ✓
- 2.4 か月ころ音源詮索反応が出現する。
- 3.6 か月ころ喃語が出現する。
- 4.9 か月ころ指差しが出現する。
- 5.10 か月ころ音韻知覚の最適化が起こる。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 3か月ころ吸啜反射が消失する。
吸啜反射は新生児反射として生まれ時から存在し、通常は3~4か月ではなく「生後4~6か月」にかけて徐々に消失します。3か月の時点ではまだ吸啜反射が存在しており、完全に消失するのはもっと後です。この時期の前言語発達を把握する上で、反射の消失時期の正確な知識は重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 3か月ころ吸啜反射が消失する。
❌ 誤り。吸啜反射は新生児反射で生後直後から存在し、消失時期は「生後4~6か月」です。3か月の時点ではまだ吸啜反射が認められます。
2. 4か月ころ音源詮索反応が出現する。
✅ 正しい。4か月ころになると、音の出所を探すように頭や眼を動かす音源詮索反応(音への指向反応)が出現します。これは聴覚に対する注意的反応の発達を示します。
3. 6か月ころ喃語が出現する。
✅ 正しい。6か月ころに「ママママ」「ダダダダ」などの反復的な音声が出現する喃語期に入ります。この時期の喃語は音韻体系の発達に向けた重要なマイルストーンです。
4. 9か月ころ指差しが出現する。
✅ 正しい。9か月ころから、指を立てて対象を指す指差し反応が出現します。これは共同注視の発達と関連し、相互作用的コミュニケーションへの移行を示す重要な発達段階です。
5. 10か月ころ音韻知覚の最適化が起こる。
✅ 正しい。生後10か月までに、言語環境に特化した音韻知覚の最適化(ネイティブ言語の音体系への適応)が進行します。これにより、母語の音韻体系に特化した知覚が形成されます。
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【試験対策ポイント】
前言語期の発達マイルストーン(0~12か月)
| 時期 | 主な発達 | 備考 |
|---|---|---|
| 生後直後 | 吸啜反射・把握反射 | 新生児反射 |
| 1~2か月 | 微笑、音への反応開始 | クーイング開始 |
| 3か月 | 吸啜反射「消失開始」(★完全消失はまだ) | 社会的微笑拡大 |
| 4~6か月 | 吸啜反射「完全消失」、音源詮索反応 | この間に消失 |
| 5~6か月 | 喃語期開始(反復喃語) | 「ママママ」など |
| 7~9か月 | 異なる音での喃語、共同注視 | 「マンマ」など |
| 9か月 | 指差し反応出現 | 共同注視・相互作用の発達 |
| 10~11か月 | 音韻知覚の最適化 | 母語の音体系に特化 |
| 12か月 | 初語出現準備期 | 語彙理解の急速拡大 |
**紛らわしい知識**
- 吸啜反射消失時期:「3か月」ではなく「4~6か月」が正確
- 喃語開始:6か月ころ(5か月末~6か月初)
- 指差し:9か月ころ(8~9か月も許容される場合がある)
**試験頻出**
- 反射の消失時期を具体的月齢で問う問題は定番
- 喃語→初語への発達段階の理解が重要